異常で不気味な世界観と、何とも言えない特徴的な文体か合わさって、強い恐怖と不安、その中に光のように差し込む賛美的で耽美な雰囲気に、おそらくやられてしまう方は多数だと思います。物語全体を通じて、現実と幻想の境界が曖昧な印象なので、結果的に物語全体に絶え間ない恐怖が漂っています。登場人物の狂気じみた言動や、血生臭さを伴う描写が不穏すぎて最後まで目が離せません……!
其の女は誰?秀逸な文章と展開から紡ぎ出されるのは、じわりじわりと暗黒に飲まれていくような感覚。その感覚を味わい、この作品の漆黒に身を委ねてみませんか?読後の心身は、保証できませんが……。ふふふ。