第3話 みいつけた!
最初は
でもある時、そうじゃないって気がついた。
幼稚園でも小学校でも中学校でも
同じ顔、同じ髪型、同じ服装をしているのに。
なんで、私に声をかけてくれないの。お父さんだって区別つかないことの方が多いんだよ。
「えー、だって真紀ちゃんの方が可愛いんだもん。」
「美紀ちゃんも可愛いけど、真紀ちゃんの方が好きかな。」
お友達は
お母さんに至っては後ろから「だ~れだ」しても間違いなく
その上で、誰も真紀より
だけど、別にそれが悲しかったわけじゃない。
何故なら、
真紀がおもちゃや他のことに夢中になっているのが嫌だった。
真紀を好きになる子はもっと嫌だった。
だって、こんな男に真紀が処女を奪われるのが嫌だったんだもん。
それからもずっと真紀に近づく男は
所詮、男なんて女のカラダが目当てなんだから、真紀じゃなくたって全然構わないのよ。
あ、でも一人執念深いのがいたわね。
さんざん、
「
真紀の目の前でそいつの昂ったものを口に咥えてあっという間に果てさせると、真紀も続きをする気は完全に失せたみたいでその男とは即日別れたわね。めでたしめでたし。
真紀の全部は
誰にも渡さないわ。
でもこの気持ちを打ち明けることなんてできないわ。
真紀に拒絶されたら、その先を生きていける気がしないもの。
実際に、これまでにいっぱい不興を買っている自覚はあるわ。
そんなの寧ろご褒美ぐらいに思ってるけど、
死んでもそれだけは絶対に、絶対にどうしたって嫌なんだから。
本当にそんなことになったら、
大学も卒業が見えてくるとちょっと先行きが不安になってきたわ。
これまでは真紀にどれだけ嫌がられようと同じ学校にさえ通ってしまえばこっちのものだったけど、さすがに就職して職場となるといろいろ好き勝手にはできないもの。
いいこと思いついたわ。
お父さんの病院で真紀が働くようになればいいのよ。
そうすれば家を出て一人暮らしをすることもないし、
ふふっ、
祖父と父にちょっと頼めば、真紀の一人や二人、余裕で雇ってくれるわよ。
なんてったって真紀はとっても可愛いうえに、優秀だもの。
それに私の望みを叶えてくれる白馬の王子様も見つかるかもしれないし。
一石一鳥だわ。あれ?一朝二夕だったかしら。
見つけたわ。
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