かの文豪、夏目漱石先生は、猫の目を通して、人間社会やその生活の様子をあれこれ皮肉りました。猫という視点は非常に便利です。人間には当たり前として慣れ親しんだものを、再発見し、新たな視点で体験するのに非常に便利な装置であると言えます。本作の猫(多分)もまた、そんな「猫の視点」から人間という生き物の難儀な点を、その独特でユーモラスな視点でのびのびと語ってくれています。ファンタジー版の「吾輩は猫である」短編、あっさりと楽しませていただきました。短い作品ですので、お時間はとらせませんよ。
猫視点、本当に猫がそう思っているようなリアルさがあって、しかもかわいい。猫に戻りたい猫の話、というところも面白い作品です。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(61文字)
とても読みやすく、主人公のわがままさがかわいい!