双子の支配~溺れる快楽の日々~

@Muni25

第1話 平凡な日常の終わり

高校三年生の春。桜が舞い散る通学路を歩きながら、佐倉渚(さくら なぎさ)はいつもと同じ朝を迎えていた。


「あぁ、また今日も学校か……」


18歳の渚にとって、高校生活最後の一年が始まったばかりだった。成績は中の上。特筆すべき才能もなく、部活動も帰宅部。友人は少ないものの、いじめられるわけでもなく、ただ平凡に過ごしていた。


家計は決して裕福ではないが、父と母が懸命に働き、なんとか三人家族で暮らしていた。最近になって父が病に倒れ、母がパートを掛け持ちするようになったことで、家の空気は少し重くなっていたけれど……。


放課後、いつものように一人で帰宅していると、見慣れない車が駐車場に停まっていた。黒塗りの高級車。誰か来客でもいるのかと思った渚は玄関に向かったが――


陸「おかえり、渚君」


玄関先で待っていたのは二人組の男たちだった。背が高く、顔立ちがほとんど同じ。髪型が違っていること以外に差がないほどのそっくりな容姿だ。一方は黒髪の短髪で鋭い目つきをした『海斗』と名乗る青年、もう一方は金髪の長髪で穏やかな笑みを浮かべる『陸斗』という青年だった。


「どちら様ですか……?」


警戒心を隠せないまま尋ねると、


陸「俺たちは君のご両親の友人なんだ」

「今ちょうどお父さんたちと話し合いをしてたところさ」


海「これから君に関わることになるから……よろしくね?」


不穏な言葉を残し去っていく二人を見送った渚は困惑しながらも自室に戻った。


その夜――


リビングで母親と父親から告げられた内容に渚は絶句した。


「実はね……私たちが抱えていた借金があってね……」

母の声は震えていた。

「それをあの二人組……鷹宮兄弟が肩代わりしてくれるっていうんだよ!しかも返済期限なし!条件として……お前を連れて行くそうだ、、」


「どうゆうこと、?借金って何!?」

予想外の展開に戸惑う渚に父親が続けた。


「父さん働けなくなっただろ、病院の治療費とか色々必要で借金が4000万ぐらいになってしまったんだ。すまない……やっぱり無理だよな、、、」

「もし僕が行ったらその借金も無くなって母さんもパートを減らせるの?」

「あぁ……だが、おまえが…」

「学費払うのも大変でしょ?僕、行くよ」

「本当か、すまない…」


翌日から渚の新しい生活が始まった。


放課後に指定された建物へ向かい、そこで『鷹宮邸』と言われる豪邸に住む双子――鷹宮海斗と陸斗と共に過ごすことになったのだ。


放課後帰宅しようと学校の門を出るとそこには昨日と同じ黒塗りの高級車があった。車の窓が開くそこには昨日の双子がいた


海「迎えに来たぞ」


渚が動くのを躊躇っていると陸斗が車を降り近づいてくる


陸「どうしたの?こわくなっちゃった??でも早くしないと海斗の機嫌が悪くなっちゃうよ?」


陸斗に促されるように車に乗り込む


海「遅かったじゃないか何をしてたんだ」


少し怒っているようだ


陸「海斗の事が怖くて怖気付いちゃったみたい」


陸斗が笑いながら海斗に言う


海「ほんとうなのか」


海斗が鋭い視線でこちらを見てくる


「二人とも怖い、です、、本当に借金を返してくれるんですか?」


陸「君がいい子にしてればね」


「僕は何をすればいいんですか、?」


陸「それは家についてからのお楽しみ」


渚は不安だったが借金のためだと覚悟を決め静かに座っていた

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