episode2
ちゃんと別れたはずなのに何なんだよこれ。彼女なら直接家に来そうなのに。何で手紙?
俺は頭が混乱する。1通目で思考が停止し、2通目で恐怖を感じた。
──5日後
元気にしてる?全然連絡着かないけど、こうして手紙を書いてるとなんだかあなたに話し掛けてるみたいで楽しい。でもやっぱり声を聞きたいな。
ところで今度の記念日、どこでしよっか?あなたってばいつも記念日忘れるから事前に教えてあげないとね。12月2日だよ。前回は11月14日。いつも何の記念日か聞くけど、「今日は〇〇な日だね」って笑い合ったじゃない。ちゃんと写真にあなたの笑顔撮ってあるんだからね。
ああ、楽しみ。予約は私がしておくね。
手紙には写真が同封されていた。
──6日後
あなたがいない…。
私の部屋にも来てくれない。なんで顔を見せてくれないの?どうして私を遮断するの?
そんなこと聞いて欲しくないか。だってあなたは疲れてるんだもん。いつもヘトヘトだって言ってたし、ひとりでゆっくりしたい時だってあるよね。気持ちを押し付けすぎてゴメンなさい。
もしこれを読んでくれたなら…。
その後の文は乱れすぎていて読めなかった。
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