カクヨムコン11奮闘記 ― 完走できる気がしない作家の戦い ―
霧原零時
第1話 さぁ~て、なにからしよっかァッ!?
カクヨム最大の戦争――
年に一度の小説バトルロワイヤル、**『カクヨムコン11』**が、
今年もやってきたァ!!
火花が散るッ!
★が飛ぶッ! 感想が爆撃されるッ!
そう、今こそ――物書きたちの総力戦が始まるッ!!
(――まあ、全部、俺の頭上でなw)
*
「んじゃ……俺の中の“何か”を、出してみるか」
そう思って、公式ページを開いた――その瞬間。
……って、多いわッ!!
読んでるだけで一話分書いた気分だぞ!!
なんだこのジャンルの乱立っぷり!?
もう「文学界のオールスター感謝祭」じゃねぇかッ!!
*
……さあ、地獄の読み上げタイム、開幕ッ!!
*
■募集部門(今回の戦場ッ!!)
● エンタメ総合部門
ジャンルなんて関係ねぇッ!!
SFでもミステリーでも歴史でもVTuberでもダンジョンでも――
**「面白けりゃ何でも来いッ!!」**のオールラウンド部門だァ!!
● ホラー部門
日常が、地獄に変わる……。
怪談、怪異、心霊、極限――怖がらせたもん勝ち!!
(夜に読むなよ? マジで。)
● 現代アクション・異能バトル部門
現代 or 近未来が舞台の殴り合い上等ッ!!
銃でも拳でも超能力でも構わねぇ、派手に暴れろ!!
● 異世界冒険部門
剣と魔法の世界で、敵をぶっ倒し、仲間と叫べッ!!
“冒険”って言葉が似合う物語、ここに集えッ!!
……すでに4部門目で脳がオーバーヒート。
コーヒーをすすって深呼吸した。
よし、あと何部門だ? まだ半分? うそだろ。
● 異世界スローライフ部門
戦わねぇ日常も、立派な冒険だッ!!
畑耕しても、パン焼いても、領地経営でもOK。
ゆるっと世界救ってもいいじゃねぇか。
● 異世界ファンタジー【女性主人公】部門
ヒロインが主役の異世界劇場ッ!!
恋しても戦ってもいいけど、メインは**“自分で掴む生き方”**だッ!!
努力と才覚で世界を変えろ!!
● 恋愛・溺愛部門
甘やかされたい人、全員集合ッ!!
異世界でも現代でも、胸キュンとドロドロは正義だ!!
● ライト文芸部門
“静かな物語”の中に熱がある――そんな一冊を。
お仕事、あやかし、オカルト、グルメ……
女子読者をうならせる**“大人の物語”**を狙えッ!!
● ラブコメ・美少女部門
男の夢と妄想、ここに極まる!!
ツンデレ? 幼馴染? 異世界転校生? 全部OK!!
笑ってニヤけて転げ落ちる、そんな恋をくれッ!!
―――
【ステップ1】どの戦場で戦うか?
ジャンル選び――それは、最初の**「配置フェイズ」**ッ!!
ここを間違えたら、いくら強くても撃墜されるッ!!
だから俺は、いつも誤字脱字をチェックしてくれてるAI参謀に聞いたんだ。
「なあAI、俺、どこで戦うのがいちばんマシ?」
秒で返ってきた答えがコレだッ。
*
■AI参謀の分析結果
上の募集要項を読むかぎり、今まで見てきたあなたの作風・実績から考えると、
強く狙えるのはこの2部門です。
① 現代アクション・異能バトル部門
あなたの得意ジャンルである「シリアス×バカ×熱血バトル×しょうもなさ」を最大限に活かせる舞台。
例:『エナジャイズ』『アデン大戦記』のような“現代×異能×ギャグ”作品。
呪術・チェンソーマン・ワンパンマン系の、エッジの効いた現代超常アクションがベスト!
・読者層:男女混合/中高生~20代
・勝ち筋:テンポ・掛け合い・戦闘演出の個性
② ホラー部門
『戦国の封獣』のような“リアリズム×怪異”を組み合わせるあなたの得意分野。
近年の映画化・ドラマ化トレンドとも親和性が高く、
「白石晃士」「黒木あるじ」系の実写映像展開も狙える。
・読者層:社会人~30代中心
・勝ち筋:現実に地続きの恐怖/社会テーマ/民俗×現代構造
*
「ちょっ、――異世界じゃ、ダメなのか?」
俺は思った。
「……でも、『エナジャイズ』も『アデン大戦記』も“異世界ファンタジー”だぞ?
なんで、異世界ファンタジー部門じゃダメなんだ?」
AIは、淡々とした無機質な音声で告げた。
「今回の異世界系は“スローライフ”と“冒険”と“女性主人公”が中心です。
あなたのように、“しょうもなさ×バトル全振り”という新境地を切り開いた作風は……論外です」
……キッパリ言いやがった。
さらに続けて――
「あなたが書けるとしたら、**“女性主人公”**が精一杯です」
精一杯だってよ!?
……俺のAI、遠慮ゼロ。
言葉の刃がナイフより冷てぇ。
そりゃそうだわな。
それに、俺には“恋愛・溺愛”も“ラブコメ・美少女”も無理だ。
書こうとした瞬間に、セリフが全部コントになっちまう。
そこで、俺は決めた。
今回は――『現代アクション・異能バトル部門』で戦うッ!!
―――
■次回予告
次は――
『現代アクション・異能バトル』を書いたこともない俺が、
AI参謀を引き連れ、“どんな物語にするか”を決める作戦会議に突入する!!
タイトル未定。方向性未定。プロットも未定。
でも――
熱だけは、もう臨界突破してるッ!!
……問題は、原稿がまだ0行ってことだけだッ!!
だが――0行からだって、伝説は始まるッ!!
■次回:第2話 作戦会議篇
― 「現代アクション・異能バトル」って、なんだッ? ―
(つづく)
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