第41話 調査
【記録編集者による註釈 XI】
次に示すのは、先輩が、自らの崩れ落ちそうな理性を繋ぎ止めるため、最後の、そして最も危険な賭けに出た記録である。彼は、プロの調査員を使い、法という人間社会のルールの上で、あの「悪魔」の存在を証明しようと試みた。
客観的な「事実」という名の光で、自らの内に巣食い始めた暗闇を祓うために。
その試みは、半分は成功し、そして、半分は、最悪の形で失敗することになる。
▼水野のPCメモ:2025年7月11日_最後の駒
東京に戻ってから、俺たちは悪夢にうなされていた。
俺の頭の中では、二つの現実がせめぎ合っている。伊豆で体験した、ありえないはずの現実。そして、東京の、あまりにありふれた日常。どちらかが、嘘のはずだ。そうでなければ、俺が壊れてしまう。
事実が必要だ。客観的で、揺るぎない、第三者による事実が。
俺は、最後の、そして最も頼りになる人へ依頼することにした。
警察OBの調査員、村上さん。彼に、あえて超常的な背景は伏せ、「複雑な人間関係のもつれによる、幼児失踪事件の可能性」という名目で、二人の人物の追跡を依頼した。
「榊小夜」と「一条紫苑」。この二つの名前を、法的に繋げるための、決定的な証拠を掴むために。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます