第2話 落書きは美術を超える君の絵が壁を埋めたら始まる宇宙

落書きは美術を超える君の絵が壁を埋めたら始まる宇宙


絵描きなど仕事にならぬと父は言い我の描く絵は全部落書き


草むらに縫い付けられて引力に抗い太陽目指す向日葵


晴れ男 傘を濡らしたことがない

草食男子 草は食べない


水と海混じり生まれし流氷の元に戻れず漂う孤独


幾許くの魚閉じ込め地球儀の緯度と経度は漁網の如し


目が合ったドッペルゲンガー 本物が消えた

それじゃあ残った俺は


大好きの大ではあまりに小さくて言葉にできず送る顔文字


夕闇に獲物を狙う獣たち閉店間際の半額シール


あの夜に死ねずに泣いたわたくしへ

待ち遠しくなる朝が来ますよ


叩き割る 破壊衝動 可視化して

焼けた玉子がふんわり熱い



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