主人公が偶然の再会をキッカケに、彼女の過去と真意に迫っていくお話です。
各登場人物の抱える不安や痛み、拒絶感といった感情の表現が丁寧で、静かに読み手へと伝わってきました。
かつての学生時代に彼女が突然居なくなってしまった理由について、主人公が周りの協力を得ながら原因を追う様子や、彼女と共にその真相へ踏み込む勇気が素晴らしいと感じました。
彼女に対する真っ直ぐな想いを打ち明ける場面も、読んでいて心が温かくなりました。
時が経っても変わらない想いを持ち続ける彼の強さや優しさが伝わってくる素敵な作品です。