ランチ

それは、冬のある昼下がり。

冷たい風が強く頬へ当たりしもやけて赤くなっていた。

当時わたしは、施設勤務しており介護士だった。

先輩と仲良くなって一緒にランチをする約束だ。

先輩は看護師で、年齢は7つ歳上の女性。パピ美さんと呼んでいる。


待ち合わせ時間の5分前に待ち合わせ場所のビルの前に到着した。

ビルの壁にそって立ちスマホを眺める。

ランチするのはいいけど、旦那連れてくるのってなんでだろう。

「謎…」

思わず呟いた。


「おまたせーはやいね」白いモコモコ帽子に薄いピンクのロングコートのパピ美さんと

「どうも、はじめまして」蛍光色オレンジのニット帽と黒いダウンの旦那が待ち合わせ時間丁度に現れた。


「こんにちは、はじめまして」


わたしは緩く笑った。

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