第1話 始まりの朝
「あぁ、今日も学校か」
そんなことを呟きながら思い頭を無理やり起こす。
昨日遅くまでゲームをしていたせいか少し頭が痛い。
「朝ごはんできてるからはやく降りてきなさい」
そんな母さんの声が聞こえる。
1階へと降り顔を洗い朝ごはんを食べる。
準備を終え、月曜日の影響でいつもに増して重いかばんを背負い自転車を引っ張り出す。
「いってきます」
そう一言声をかけ家を出る。
少し行ったところで今日提出する宿題をやり忘れたことに気がついた。
「また、忘れたことにするか」
最近は、中学時代に比べて怠けてきている気がする。
中学時代の勉強をがんばっていたナイスガイは一体どこへ。
そんなことを考えながら自転車を漕ぐ。
「っあぶな」
落ちている木をを踏みそうになってしまった。
学校は比較的、山のなかにあるのでこうゆうことが多々ある。
にしても眠い、今日は確か自習の時間があったからその時寝よう。
そんなことを考えていたその時。
視界がぐらついた。
「え?」
気づいた時には地面に横たわっていた。何が起きたんだ。理由もわからないまま視界の端が赤くなっていく。
体に力が入らない、起き上がれない。
気づくと地面にも血が流れている。痛いとかは感じない。だがこの出血量はやばい。
あ〜、俺死ぬのかな、死にたくないな、まだ若いのにやりたいこともあるのに。
本音のはずなのに悔しさが湧かない、そう感じる余裕もないのかもしれない。何故かそれどころではないのにそんなことを考えてしまう。
(異世界とか本当にあったりするのかな。)
そんなどうでも良いことを考えながら、そこで意識は途絶えた。
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