浮かぶように

子供の頃は

風船をもらえると喜んでいた


色とりどりの風船は

色付いた未来へと


私たちを浮かび上がらせてくれると信じていた




いつからか


萎んで落ちた風船を見ても

悲しまなくなった


萎んでしまう前に風船から

手を離すようになった




それなのにどうして


置いていかないでと

手を伸ばしてしまうのでしょう


手放したのは私たちなのに


届かないと知りながら

見上げた空に

いつか追いつくと信じたかった

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