第4話 安らぎの夜
お互いの気持ちが通じ合ったことを確認し、2人はゆっくりと離れる。
絵名「あの…ゆうくん…ズボン
手で
祐司「あ!!うん、いいよ」
今までで一番早い返答だった。
絵名「とんでもない
祐司「いやーでも僕は脱げって言ってないよ?」
絵名「そんな風に言われると、私が勝手に脱いだ変態みたいじゃん!!元はと言えばゆうくんが突然責め立てたからだよ。」絵名の抗議が止まらない。
祐司「ごめんごめん。ありがとうね。」
これ以上責られないよう話を畳もうとした。
絵名「それって何に対してありがとうって言ってるの?」
祐司「もちろん、色々だよ。」
絵名「なに色々って。」
今までにない和やかな空気がそこにはあった。
(和解後の食事)
トントントン、ジュー。キッチンから心地良い音が響く。震災の日に目覚めてから始めて聞く料理の音だった。
(昔誰か僕にご飯作ってくれてた気がする。)
絵名「出来たよ♪」大きなお皿と極上香りが運ばれてきた。
祐司「オムライスだね。すごい美味しそう。いただきます!!」祐司は絵名の召し上がれと同時をに食べ始めた。
祐司「うまーーい!!目覚めてから食べた中でダントツにおいしいよ。」
絵名「でしょー、私のお母さんのレシピを参考にしてるんだ。ゆうくんの好みは
祐司「ありがとうね。」彼女の言葉に込められた好意に対する感謝と同時に、早く記憶を取り戻してその好意に応えたいという焦りも感じた。
(家族の話)
食事後の時間、2人は寝転んでくつろいでいた。
祐司「僕は一人っ子で、離婚した父親と長く暮らしていたって言ってたよね。震災前に亡くなったって聞いたけど。絵名のお母さんはどうしているのかな?」
絵名「…私もシングルマザーのお母さんと2人で暮らしだよ。大学生になった時にお母さんから離れて一人暮らしを始めたの。お母さんは違う県に住んでるよ。」
祐司「そっか…」
お互い家族構成が特殊からか、絵名の話す声は弱々しかった。「お母さんがいるのに、僕と一緒にいてくれてありがとうね。」
絵名は ニコッと笑ってうなづいた。
(
祐司「周りを気にせず大の字で寝っ転がるの気持ち良いね。」
絵名「テント生活だと周りに気を使うからね。肩や腰を揉んであげようか?」
祐司「良いの?ぜひお願いしたいな!」
絵名「どれどれー先生に背中を見せてみなさい。お、お客さんこれはかなり凝っていますね。」絵名先生が冗談っぽく話す。
祐司「あー気持ちいい。先生さすがです。」
マッサージ終了後
祐司「本当に上手だったね。結構慣れている手つきだったね。」
絵名「お母さんとかゆうくんに結構やってたから上手になったんだよ。訓練の
祐司「じゃあ、今度は僕がやってあげるよ。」そう言いながら絵名の後ろに回り込んだ。
絵名「いたっ、いた、いた…。ゆうくんストップ!!」祐司を静止させ絵名はにらみつけた。「女の子の肩は男より柔らかいんだよ。ゆうくんはバスケとかやってたから指の力が強いんだよ。優しく、回しながらほぐすようにやらないと。」
祐司「ごめんね。僕も訓練して上手にならないとな。」
「早く私みたいに上手になってね。」
他愛もない、でも暖かい会話で夜は過ぎていった。
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