四軒目

 先ほどの三軒とは見違えるくらい状態が良く、人が住んでいた形跡もわずかに残っている。

 居間も寂れてこそいるがとりわけ状態が悪いわけでもない。割れた茶碗や埃だらけの電気機器もある。日当たり良好。畳の一部が日焼けして変色している。

 居間の先には縁側……というよりは広縁か。埃の積もった机があり、机と同化しかけていた本のようなものが積み上げられている。一番上のものを手に取ってみる。日記だった。日光で劣化が加速している。掠れ、滲み、破れ、擦れ、虫食い穴。読めたものではなかったが、日付が書かれている箇所がかなり多いことはなんとなくわかった。日記かもしれない。

 この家には死にまつわるものが特に無い。強いて言えば日記がそれに該当する?

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