第4話:雨の日の出会い

雨が降る午後、陽介は傘を持たずに屋上でぼんやりと空を見上げていた。


「陽介、傘忘れてるよ!」


声の方を見ると、教室であまり話したことのないクラスメイト、菜月が立っていた。

彼女は大きな傘を差し出しながら、にっこりと笑う。


「ありがとう…」

陽介は少し照れながら傘の中に入った。


雨音の中で、二人は何気ない会話を交わす。

「屋上の手紙、知ってる?」

「え…知ってるよ。あの話、本当にあるんだね」


菜月も、陽介と同じように手紙を書いてみたという。

「願い事が叶うかどうか、わからないけど…ちょっと勇気が出たの」


陽介は小さく頷く。

『誰かの小さな勇気が、こうして出会いを生むんだ…』


雨の中で、屋上の手紙は今日も静かに夜空へと消えていく。

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