第2話:消えた手紙の秘密

放課後の教室は、陽介と美咲だけになっていた。


「ねえ、あの手紙の話、本当だったんだね」

美咲は小さく笑いながら、屋上での出来事を口にした。


陽介は少し照れくさそうに目をそらす。

「いや…俺、一体どうしてあんなことに…」


でも、美咲の目は真剣だった。

「私も書いてみようかなって思ったの。勇気が出るかもしれないって」


その瞬間、陽介の胸に、ほんの少しの温かさが広がった。

「…うん、書いてみたらいいよ」


次の日、屋上には小さな紙切れがもう一枚。

誰の手紙かはわからないけれど、空に向かってそっと投げられていった。


陽介は心の中で小さくつぶやく。

『これが…連鎖ってやつなのかな』


夜空に消えた手紙の光が、今日も静かに輝いていた。

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