第33話 表向きと裏向き
X²²+X年9月14日(金) 19時23分 スイス シンメトリー・シミラーにて
『
キメラは勢いよくそのように言った
その瞬間、長髪で華奢な女性であったキメラは筋骨隆々な男性へと変化した
「
つまりキメラは柔軟で機敏な動きができる女性から、筋力が高い男性へと自身を変更したのである
(…この感覚この中の誰かと
キメラは心の中でそう考えていた
「肉体改造タイプか…ならばマリーと同じような法則ではあるな」
エンペルは少し微笑みながらマリーに話しかけた
「ああ、だが逆に『合いすぎて合わない』感じだよ」
マリーは少し難しい言い回しをした
マリーが言いたかったのは、簡単に言えば『同じ〇〇が好き』という状況であっても『〇〇の〇〇が好き』と詳細な物(者)までもが好きな場合逆に『合わない・怖い』と感じることが多い、これは能力者同士の法則の類似とにている
日本の法則者はあまり使っていないが、これを『Echo Confinement of Ruhr』日本語訳すると『
マリーは、自身の『完全変態の法則』とキメラの『性反転の法則』が、肉体構造の変更という本質的な領域で類似していることに、能力者として根源的な恐怖を感じていた
「法則が似ていると、相手の思考まで読める気がして気持ち悪い…」
マリーは頭を抱えながらそう言った
「ああ、
キメラもマリーと同じような苦しみを喰らっていた、だからこそマリーが同じ法則の持ち主だと一瞬で理解したのである
「キメラ…落ち着け私も一緒に戦う」
誰かがキメラの後ろから抱きつきそう言った
「あぁ、シンメル解った共闘しよう」
キメラはその言葉に同意した
シンメル・カルシ
異能力名:
法則名:左右対称の法則
「シンメルさん…貴方に主はいるか?」
カフランは突然表れた人物に少し驚きつつそう聞いた
「ああ、いるよ『連結の法則』を持ってる人がね」
シンメルは右頬に右手を当てながらそう言った
「解った、ありがとうでは戦おうか」
カフランは久しぶりに戦うため楽しんでいた
「…一つ聞いていいか?お前らは『根源の法則』がなぜ危険なのか知っているのか?」
シンメルは左頬に左手を当てながらもそう言った
「私たちは、『根源の法則』が全ての法則を統括し、世界の秩序を崩壊させる可能性があると聞いている、それが理由だ」
カフランは冷酷に腕を組みながらそういった
「あぁ、そうだなひゃが、ひょれは『表向きの物』だ」
シンメルは右手の小指を口に入れ喋った為少し篭ったようになった
「それは表向きの理由だ『根源の法則』が本当に危険なのは、『法則』という存在そのものが『根源』に吸収された時、私たち、法則を持つ者の存在が『
シンメルは腕を組みそう言った
「一般人…私は繭になりたいわけじゃない…」
マリーは小さく呟いた
「待て、ならお前は『根源の法則の一片』の味方をしている?」
カフランはとても困惑していた
「我々は正直日本の能力者に嫉妬している日本の法則者は強い法則者が多いが我々のような日本以外の法則者は『おまけ程度の法則』しか生み出されないジンクスがある、まぁ勿論日本の法則者のような『強い法則』…我々は『
シンメルの告白は、彼らの行動が個人的な欲望や憎悪ではなく、世界の法則の均衡に対する切実な不満と嫉妬に基づいていることを示していた
「お前らは『能力に依存』している」
エンペルは左頬に左手を当てた
「ああ、依存していて結構!世界を均等にできるならな」
キメラは叫ぶようにそう言った
「法則の分散か…ご苦労な話だしかし、我々の使命は世界の秩序の維持、感情論に付き合うわけにはいかない、さあ!戦おうかお前たちの願いが叶うか、それとも『強い法則』の前に屈するか、試してみよう」
カフランの目に再び、戦闘を楽しむかのような冷酷な光が宿った
『
『
『
『
『
5人が一斉に能力を発動させた
─────
X²²+X年9月14日(金)19時20分 フランス エテュディエ・ラプラスにて
そこには、ジャンヌによって支配されている弟子達がいた
「ロシーユ!攻撃をやめろ!お前の心は『支配』されてる!」
レーヴはロシーユに叫ぶようにそう言った
「くっそ…しょうがない能力を使うか…」
『
レーヴは『本来』は傷つけたくないが、能力を使用した
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