第31話 連鎖
X²²+X年9月15日(金)3時20分 フランヌの解放
解放されたフランヌは、力強く立ち上がり、エンペルに頭を下げた
「エンペル、カミーユ、マリー…そして日本の能力者たち
私の愚昧な行動を許してほしい、振り子の法則の極限遅延は解除する」
フランヌが法則を解除した瞬間、廻やカフラン、朔は体の自由を取り戻し、安堵の息を漏らした
「フランヌ、ありがとう。これでジャンヌの支配から解放されたのは、私とマリー、識符、そしてあなたとカミーユの五人になった」
エンペルは、新たな戦線を見据えた
その瞬間、瘳涅と磔と他のオカルト部員が校舎の中から現れた
「時間はもうありません、フランス、イタリア、アラブ、スイス、そして中国の最北端で、間もなく根源の法則が開花する可能性がある」
彗匡が、テレポートの準備を整え、皆を見渡した
「テレポート先は五ヶ所、移動回数は限られます
初期化または無効化を確実に実行できる五組を編成し、一斉に出発します」
「あの…LINNEでグルチャ作りませんかぁ?」
マリーは引き気味にそう言った
「いいよ、作りましょう」
鬼失は嬉しそうにそう言った
LNNNE:グループチャット名[対根源の法則]
メンバー:朔・廻・カフラン・芳未・瘳涅・磔・鬼失・靣々・栞・𰻞己・エンぺル・彗匡・フランヌ・カミーユ・マリー・レーヴ(15名)
「今から
彗匡は少し焦りながらもそういった
「ああ、わかった」
朔・エンぺルはそう言った
中国:朔・廻・𰻞己
イタリア:栞・靣々・芳未
アラビア:鬼失・瘳涅・磔
フランス:フランヌ・カミーユ・レーヴ
スイス:エンペル・マリー・カフラン
「もし、終わったらグルチャで教えてくださいね、すぐ開きますから」
彗匡は少し微笑みながらそう言った
「私たちは、スイスに行く初めて組む…カフランという者よろしくな」
エンペルは少し不安そうにそう言った
「能力はまだ知らないけどよろしくね〜」
マリーは友好的にそう言った
「よろしく」
カフランはとても友好的なことを驚きながらもそう言った
瘳涅は鬼失と磔と共にアラビアへ、
フランヌはカミーユとレーヴと共に因縁のフランスへ、それぞれが緊張感を持ってテレポートを待った
『
時空が歪み一瞬にして五ヶ国の最北端へ、法則を巡る戦士たちが分断され飛び立った
X²²+X年9月15日(金)2時20分 中国 未央極点(最北端)
テレポートが完了した瞬間、朔、廻、𰻞己の三人を襲ったのは、
刺すような極寒の空気と、見渡す限りの雪と岩石に覆われた荒涼とした風景だった
「さっむ……」
朔は寒さに驚きながらそう言った
「無論、ここは中国の最北端だからな」
𰻞己は、当然のようにそう言った
「何故、こんな所が『根源の法則』のルールの法則の絶対条件になっているんでしょう…」
廻は朔と同じように寒さに驚きながらそう言った
「うーん…恐らく『根源の法則』が求めるのは、『純粋な無秩序』または『未開の秩序』だ、そして一番その『純粋な無秩序』なのは『各国の最北端』ということではないか?」
朔は考察してそう言った
「『完璧な無秩序』なんて存在しませんけどね」
遠くで少女がそう呟いた
「姉さん、今日は僕も戦わないとダメなの?」
少年がそう嫌そうに言った
「能力次第かな、相手の能力が
少女は少し楽しそうにそういった
「丁寧な説明を
「楽しんで行こうね」
少女はやはり楽しそうにそういった
「姉さん、そろそろ日本の能力者達が来るよ」
少年は腕時計を見ながらそういった
「
少女は嫌味を言いながらそういった
「どいつもこいつも弱そうな見た目が多いねそれにしても眠いよ、なんでこんな時間に戦わないといけないのさ」
少年は少し愚痴りながらもそういった
「さぁ?待ち伏せでも企んでたんじゃない?」
少女は少し真剣な眼差しでそういった
「意味ないのにね…僕の法則『音ゲーの法則』でいつ来るかぐらいすぐわかるのに」
少年は呆れるようにそういった
「任意な時に発動可能、つまり精神力など無関係で打てるのが強い所だ」
少女は少年の能力を褒め称えるようにそういった
「だけど、ちゃんとコンボを繋げないと明確な位置はわからないけど…まぁ姉ちゃんの法則の方が条件位厳しくない?」
少年は折角褒めてもらえたのに嫌味でそう返した
「嫌味?まぁ確かにね私の法則は『しりとりの法則』領域内全ての会話はしりとりで行わないといけないってルールがあるしね」
少女は頷きながらもキレそうであった
「姉さん、あと少しで奴が来るよ」
「呼ぶようになったのいつだっけ?姉さんって」
「低学年の時ぐらいじゃない?」
「いつでもいいのだけど…私は本当の姉じゃないのになんでそう呼んでるの?」
「脳裏に焼きついちゃっててね、容姿が『本来の姉さんと似てたから』そう呼んでるんだ」
一方その頃、朔、廻、𰻞己は
「誰かいるぞ、能力の準備をしろ!」
朔は慌てるようにそう言った
「
𰻞己は少し冷静さを崩しながらもそう言った
「色々なノーツを叩かないといけないって面倒臭いよね
『
総コンボ数563コンボ…中途半端な…」
「なんだっけ?コンボ数によって攻撃力が変動するんだっけ?
異能力名:
法則名:音ゲーの法則
「ええ、そうだよ1〜199が
「どの難易度も威力は出るんでしょ?なら別に
「いや、そんなことはないよ一発目の攻撃力が変わるし、そこからの攻撃力も変化するしね、
「できるだけ、コンボ数が多い方がいいのか…乱数調整か?」
少女はキリッとした目付きでそう言った
「可能な限り乱数調整しているよ」
鎖ヱは微笑みながらそう言った
「よろしく、中国の
朔はとても元気よくそう言った
「よろしく、日本の法則者達、会話のためにもそろそろ能力を解除させるか…」
異能力名:
法則名:しりとりの法則
「…私利私欲のために能力を使用するのはダメだね」
「正直僕たちは戦闘向きではない、言わばサポート系だね」
「
奥から誰かが
「遅いっすよ、
異能力名:
法則名:絶対零度の法則
「先に言っておく、俺の法則は『絶対零度』まぁ逃げ場はないよ、
凛慈は自信満々にそう言った
「久しぶりに使いますか…」
『
そう廻が能力を発動した時、ここで行われた戦闘の記憶が具現化されるように蘇った
そして、そこで行われた戦闘の記憶は廻の攻撃手段として使用可能になった
X²²+X年9月14日(金) 20時20分 イタリア カンヴァス・エテルノ(最北端よりやや下部)
栞・靣々・芳未の3人は時間差で少し困惑した
「そっか、日本とイタリアは8時間差か…変な感じだなぁ」
靣々は初めてのイタリアであり、少し困惑したようにそう言った
「…あら先客がいたか」
男性の声がその場を響いた
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