第19話 闇の反撃

仲間猫たちが集い、光の輪が広間を包んでいた。

闇の触手は次々と打ち払われ、――勝てるかもしれない、と俺は思った。


だが。


「……あまーい」

低い囁きとともに闇の中心が震え、次の瞬間、黒炎が吹き荒れた。光の輪は弾け飛ぶ。


「あつい……!」

肌を焼く熱に思わず腕で顔を庇う。悲鳴が響き、何匹かの仲間が影に呑まれた。


「ご主人様、下がって!」

柊が俺の前に躍り出る。金色の瞳が燃え、耳と尻尾が逆立つ。



闇は炎だけでなく冷気も吐き出した。

熱と寒さが交互に襲い、身体の感覚が狂っていく。


俺は必死に柊の腕を掴む。


「無理するな! 俺が――守る!」


自分でも驚くほど強い声だった。

ただの人間の俺に闇へ抗う術はない。

それでも、そう言わずにはいられなかった。


柊の耳がぴくりと揺ぐ。心の声が届く。


(……ご主人様。やっぱり、あなたは僕に力をくれる)


闇が再び迫る。

それでも俺と柊の手は、固く結ばれていた。

それは、断ち切れぬ絆そのものだった。


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