第19話 闇の反撃
仲間猫たちが集い、光の輪が広間を包んでいた。
闇の触手は次々と打ち払われ、――勝てるかもしれない、と俺は思った。
だが。
「……あまーい」
低い囁きとともに闇の中心が震え、次の瞬間、黒炎が吹き荒れた。光の輪は弾け飛ぶ。
「あつい……!」
肌を焼く熱に思わず腕で顔を庇う。悲鳴が響き、何匹かの仲間が影に呑まれた。
「ご主人様、下がって!」
柊が俺の前に躍り出る。金色の瞳が燃え、耳と尻尾が逆立つ。
◇
闇は炎だけでなく冷気も吐き出した。
熱と寒さが交互に襲い、身体の感覚が狂っていく。
俺は必死に柊の腕を掴む。
「無理するな! 俺が――守る!」
自分でも驚くほど強い声だった。
ただの人間の俺に闇へ抗う術はない。
それでも、そう言わずにはいられなかった。
柊の耳がぴくりと揺ぐ。心の声が届く。
(……ご主人様。やっぱり、あなたは僕に力をくれる)
闇が再び迫る。
それでも俺と柊の手は、固く結ばれていた。
それは、断ち切れぬ絆そのものだった。
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