第19話:配信アーカイブ#316
:まさかこんなすぐに六層まで戻れるとは…
:魔物避けの魔方陣使える。火起こしも簡単。簡単な魔法の組み合わせで汚れくらいなら落とせる。遠距離中距離から一方的に攻撃可能
:気配察知が得意なAにチチェロちゃん、敵の数と簡単な位置を知るくらいの探知魔法使えるウルタール……見張り適正が高いので固まってるのずるくない?
:Aが置物になるかと思いきや投擲で普通に戦えるっていうね。いやなんなんこいつ。
「この便利さ知っちゃったから駄目になっちゃってそうだなあ」
「Aの役に立とうと頑張ったもの。もっと私に頼ってもいいわよ」
「……他の冒険者の配信見て分かったことだが、Aの冒険の仕方がおかしいだけだったぞ」
:それはそう
:火起こしの魔法も飲料水出す魔法も浄化する魔法も一切覚えずダンジョンに潜る奴なんて普通いねぇんだよ
:というかウルタールさんがAに向けてる矢印すんごい、すんごい露骨
:背が馬鹿みたいに高くて声がかなり低いのに凄い乙女しておる
:ちょっと横になるわ…
:おやすみ
:チチェロちゃんちゃんと勉強して偉い。偉いなあ、なあAよ
:ダンジョンの奥地から救出されたから常識知らない筈なのに現状Aより一般常識持ってるからなチチェロちゃん
「ただ残念なお知らせ。六階層の階段があるのは城の中、玉座の間。そして城は全部で四階。だから私の探知魔法の効果は弱くなるわ。重なって表示されるのよね、上と下とで」
:低レベル帯の探知魔法ってそんな魚群探知機みたいな感じなんだ…
:ぶっちゃけメインは攻撃だからなウルタールさん、そのおまけって考えたら破格も破格よ
:前のパーティーだとその探知魔法重視されてたせいで全滅させちゃってたけどな
:まあ探知に関しちゃAとチチェロっていう存在がいるからなこのパーティ。。。。。。なんで全員探知できんだよ。しかもAはスキル無しで
:あれは他に使える人間入れなかったのが悪い
「りょうかーい。まあとりあえず、お城落としに行こっか」
「おー」
「……私出番あるかしら」
:おっついに城に突入か
:今までのボス、チチェロちゃんの尻尾で容易く切断されてたからね…
:出番あるか不安がってるウルタールさん…そりゃそうだ
:しかし初めてじゃないかAがこの城攻略するの
:まあ七層以降は潜れなかったからな
:やっぱ寂れてるなあ…虫食いだらけの赤いカーペット。
:でっかい石切り詰めて作ったお城だなあ。内部も石丸出し
:ガラスも割れてるし血しぶき壁や床にこびりついてるし…何があったか察せられる
:こういう荒廃した建物好きなんだよね住みたくはない
:まあ、アンデッド系統の魔物いるからなここ……そりゃ住みたくないわ
「リビングデッドソシールダーにリビングデッドマジシャン、魔法で一掃は?」
「リビングデッドは抵抗値が高いのよねえ、炎ならある程度効くけど……単発系だし、あいつらに効くレベルとなると連発は難しいわ」
「首斬り落とすか脳みそぶち壊せば動かなくなるから、そこまで気張らずやろうよ」
:新調した霊王の大腿骨を担いでご満悦だなAよ
:前衛シールダー2に後衛にマジシャン2、理想的な配置だな
:ぼろっぼろで錆びた鎧のシールダーはともかく白い服に赤い前垂れってえっちいよね
:生きていたらの話だがな
《蜷ケ縺崎穀繧後k縺ッ遶懷キサ》
《辯?∴荳翫′繧九?轤?》
「うるさい」
:敵さん魔法撃とうと詠唱してたのに!!
:すげぇ容赦なく首跳ね飛ばしたチチェロちゃん
:いつもの
:パターンだな
:シールダー共茫然としておる…
:アンデッドにもちゃんと感情あるんだな
「チチェロがいるせいで楽勝すぎてやることがない……」
「シールダーの処理はお願い。あの鎧は切り裂けない」
:もう完全チチェロちゃんが仕切ってるじゃん
:ボロいながらも首や手足といった箇所はちゃんと守られてるからなシールダー
:湾曲に作られてる鎧は刃物といったものを弾くからな…
:実際チチェロちゃん、ゴーレム系統の硬い相手だと引っ込んでたからね
:得意不得意心得てるのは実際優秀
:ついついゲーム感覚でゴリ押しちゃうってのあるあるだからね
「シールドバッシュが痛いから遠距離から攻撃を……ってA!?」
「まあ見てて」
:盾を踏み台にしたぁ!?
:相変わらずわけわからん動きで背後取るなこいつ
:大腿骨で殴ったから首ごと飛んでった…外に…
:首「じゃあな」
「ホームランーっと」
:魔物を遊び感覚で殺すな
:ナイスバッティング
:勢いよく飛んでったねー
:あの兜もそれなりに高く値が付くんだけどね、結構貴重な鉄だし
:放射性物質が含まれていない鉄だからなダンジョンで手に入る鉄って
:あー、だから普通の鉄より買い取り価格高いんだダンジョン産の鉄って
「んじゃこいつらの鎧はぎ取って納品、っと。……やってること追剥だねえこれ」
「死体だからいいんじゃないかしら。というか、本当……敵の懐に潜り込むのに抵抗ないわよねあんた……」
「くしゃい」
「そよぐ風は水面を揺らす……ブリーズ。これでちょっとはマシになったでしょ」
:臭いが来ないよう窓際で待機してるチチェロちゃん可愛い
:尻尾をぶんぶん振って腐った汁飛ばしてるの可愛いなあチチェロちゃん!!
:そうだよな死体の臭いってとんでもないよな普通
:Aとウルタールの感覚がバグってるだけでその反応が普通…いや普通ではないな
:ウルタールさん臭い来ないよう風魔法使ってあげてて優しい
:こういうとこがモテるんだよなウルタールさん
:モテる(女性から)
「ロケット? ふぅん、生前の写真かなこれ。宝石もあるけど……うぅん、できればナイフとかのが嬉しいんだけどなあ」
「宝石類ってあんま値が付かないのよね、個人で持つ分にはいいんだけど」
「……そうなのか?」
「金銀プラチナとかだと半導体としての用途があるのだけれども、カットされていたりする宝石ってなると鑑定書無いしカット技術甘いしで……正直、毒消しや病消し草のが高値が付くのよ。出自不明の盗品と同じ区分に入れられちゃうから」
「……難しいな」
:ダンジョン探索での不満これこれこれ
:宝石類が草より安いって冷静に考えたら意味わかんないよな
:そのくせダンジョンから出て来た宝石を高く売りつけるからな業者共、糞よ糞
:まあ、ある程度流通量絞らないといけないからね宝石類の価値を保証するには
:所詮宝石の値段決めてるのは人間だからなあ
「……死体って納品した方がよかったっけ?」
「そんなの入れたら怒られるわよ」
「そりゃそっかー……チチェロー、行くよー!!」
「……消臭魔法とか無い?」
「はいはい、わかったわよ」
:もう完全チチェロちゃん末っ子
:可愛いなあ、本当可愛いなあチチェロちゃん
:ウルタールさんがチチェロを見る目が慈悲にまみれすぎてて辛い、俺もああいう目で見られたい
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