第13話:神々の夜食再襲来!
――真夜中。
屋台の前に、再び神々の影が列をなした。
「おかわりだぁぁ!!」「三百個焼けぇぇ!!」
……いやだから深夜テンションで胃袋ブラックホールやめろ!!
【三人体制始動】
姉が元気よく声を上げる。
「ユウタさん!わたくし、たこ焼き配りますわ!」
「おお、助かる!」
→ だがトングを持たず素手で触る。
「熱ッ……あっつぅぅぅぅ!!」
村人大爆笑。
「豪族様が供物の熱に焼かれたぁぁ!!」
妹が即ツッコミ。
「姉さま、バカですか!?!」
「バカって言った!?」
……いやお前ら漫才始めんな。
ユウタは必死に鉄板を回す。
――ジュウジュウジュウ!
丸い球がくるくると舞い、ソースの香りが夜に広がる。
だが神々は待てない。
「我の分が先だ!」「いや我が先!」
肘で押し合い、髪引っ張り合い。
……屋台前で相撲大会やめろ!!
【鉄板ギャグ】
妹が「危ないでしょ!」と神々を止めようと鉄板の前に出る。
指がちょん、と板に触れる。
――ジュワッ!
「あちちちちちち!!!」
二連続で鉄板ギャグ。
「妹様も供物に焼かれたぁぁ!」
「これも婚礼の儀だ!」
「だからなんで結婚に繋げるんだよ!!」
【ギャグ爆発シーン】
列が完全に崩壊。
神々が屋台ごと持ち上げる。
「ならば屋台ごと喰らう!」
「やめろおおお!!」
屋台がグラリ……ドガァァァン!!
鉄板が傾き、ソースとたこ焼きが雨のように降り注ぐ。
神々は口を開けてキャッチ。
「甘じょっぱい奇跡ぃぃ!!」
村人も混ざって阿鼻叫喚。
ユウタは頭を抱える。
「俺の屋台、毎回爆発オチなんですけど!!」
夜更け。
片付けを終え、三人で並んで腰を下ろす。
鉄板の残り火が、静かに赤く揺れていた。
「……バカ騒ぎだったな」
「でも、楽しかったですわ!」(姉)
「私は疲れただけよ……」(妹)
ユウタは小さく笑った。
「……まあ、にぎやかな屋台ってのも悪くないか」
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