第5話 既読

夜中、友達にLINEを送った。

「起きてる?」


しばらくして、既読がついた。

でも、返事はこない。


寝たのかな、と思ってスマホを伏せた瞬間。

背後から、小さく声がした。


「タ…ス…ケ…テ……。」


慌てて振り返る。

もちろん誰もいない。


空耳か…びっくりした。

そう思って、もう一度スマホを見直すと、メッセージが増えていた。


──『今から会えない?』


夜も遅かったしこう返した。

「明日、学校で会うやんw」


すぐに既読が付いて返事が来る。


──『じゃあ、私がそっちに行くから住所教えて?』


変な事を言う。

友達は私の家を知っているのに、どうして?


何かおかしいと思ったから最後にこう返した。

「家は知ってるやろ?変なのww

ほんまに来るんやったら着いたら電話してなw」


すぐ既読は付いたけど返事がなかったし、とりあえず寝た。


次の日、学校に行くと友達が騒いでた。

「もう!マジ最悪!!スマホ落とした…どうしよ~!!」


聞いたら、昨日の夕方に無くなってたっていう。


じゃあ私がやり取りしてた人は誰だったの…?

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