運転手とお客のやり取りがテンポがよくて心地よいです。
ホラーらしい描写がありつつ、ところどころがコミカルで、これはコメディ小説かな? と思いかけるもやっぱりちょっと不気味さもあり……
そうしてオチに到達すると、まさかの……!(ネタバレなので伏せます)
最後まで読んで、運転手やお客の背景にまで想いを馳せることのできる、しみじみ良いホラーでした。
また、作中で2人がお互いのデリカシーを指摘し合うユニークな場面があるのですが、こういった場面を嫌味なくバランスよく書けるところに作者さんのしっかりした倫理観や道徳的なものがあるのを感じられました。
安心して読める、信頼できる書き手さんです。