第3話
(効果音:食器の触れ合う小さな音。ワイングラスをテーブルに置く澄んだ音。)
「……はい、これでテーブルセッティング完成♪ どう? ちゃんとクリスマスディナーっぽい雰囲気、出てるかな?」
(効果音:ナイフとフォークを並べ直すカチャカチャ音。)
「普段はこんなに丁寧にセッティングしないんだけどね。せっかくだから今日は特別。赤と緑のナプキンを交互に置いて、ちょっとレストランっぽくしてみたの。えへへ、自己満足かもだけど……でも、喜んでくれると嬉しいな。」
(小さな鍋を置くコトンという音。)
「じゃーん、本日のメインディッシュは、チキンのオーブン焼き! ちょっと焦げちゃったけど……うん、香ばしい香りで誤魔化せるはず。隠し味にハチミツを入れてるから、皮がパリッと甘じょっぱい感じになってるよ。……ね、すごいでしょ?」
(ナイフでチキンを切る音、ジューッと肉汁がしみ出すイメージ。)
「わぁ……中までちゃんと火通ってる! ほら、ジューシーな感じ伝わる? ……あ、匂いだけじゃなくて音でも楽しんでね。皮が『カリッ』て崩れるの、ASMRっぽいでしょ?」
(自分で一口食べる咀嚼音、控えめに。)
「……んっ、おいしい! うん、成功だと思う。ほらほら、あなたも食べてみて?」
(フォークで皿に取り分ける音、カチャリ。)
「はい、あーん。……えへへ、どう? ……あ、顔がほころんだ! やったぁ。私の勝ち!」
(グラスに飲み物を注ぐシュワシュワという音。シャンメリーをイメージ。)
「でね、飲み物はワイン……じゃなくてシャンメリー。泡がきれいでしょ? グラスに注ぐと……ほら、炭酸の音がクリスマスっぽくて、ちょっとテンション上がらない?」
(グラスを軽く合わせる音、カチン。)
「メリークリスマス♪ ……ってまだイブだけど、フライングしちゃおっか。」
(少し照れた声で。)
「こうして一緒にクリスマスディナー食べてるとさ……なんか、本当に恋人同士みたいだよね。……え、もう恋人同士みたい、じゃなくて、もう本物の恋人だろって? ……そ、そんな真顔で言わないでよ、心臓ドキドキしちゃうから……。」
(小さく息をつく音。)
「……でもね、こういう日を一緒に過ごせるって、本当に幸せだなって思うよ。ご馳走とか豪華な飾りとか、もちろん楽しいけど……一番嬉しいのは、やっぱり隣にあなたがいてくれることだから。」
(少し沈黙、料理を取り分ける音が続く。)
「……あ、そうだ。デザートはちょっと失敗しちゃったんだよね。ケーキを焼こうとしたら、ふくらまずにぺちゃんこになっちゃって……。仕方ないからアイスを買ってきたの。冷凍庫にあるから、あとで一緒に食べよ。」
(イタズラっぽく。)
「ケーキは来年リベンジするね! だから、また来年も一緒にクリスマスしてくれる? ……約束だよ?」
(フォークを置く音、しっとりと締めに入る。)
「それじゃあ……今夜のディナー、ゆっくり楽しもう。あなたと過ごす時間を、大事に噛みしめながら……ね。」
(BGM:遠くでクリスマスソングのオルゴールが小さく流れるイメージ。)
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