第26話
「お兄さん。ちょっと荷物を見せてもらうよ」
アラタはここで拒否しても事態をややこしくするだけだと思い素直に応じる。
「危ない物はないね。でも、こんな大金どうしたの?」
「久しぶりに遊ぼうと思って・・・」
「遊ぼうねぇ・・・。悪いけど通帳も確認させてもらうよ」
そう言って警察官は通帳を確認する。
アラタはまずいと思ったがその時にはもう遅かった。
「お兄さん。この振り込み何?危ないことしてない?」
「いえ。そんなわけないじゃないですか」
「だけどねぇ。この額はおかしいじゃない。署で話を聞かせてくれないかな?」
アラタは拒否して去りたいがここで拒否して後で問題になるのも嫌だった。
「すぐ終わります?」
「それはお兄さん次第かな」
「わかりました・・・」
警察官は無線で何か話している。
アラタはこんなことになるなら家に居ればよかったと思いながらも大人しく待っている。
しばらく待っているとパトカーがやってきて後部座席に座らされた。
手錠こそされていないもののまるで犯罪者になったような気分だった。
署に着くとすぐに狭い部屋に連れてこられた。
「まぁ。座ってよ」
「はい・・・」
アラタは大人しく指示に従う。
「それで大金の振り込みがあったみたいだけど、どうしたの?」
アラタは素直に何のお金なのか警察官に打ち明けた。
だが、警察官は険しい顔をしている。
「世の中、そんな上手い話しあるわけないじゃない。正直に話してよ」
そう言って圧をかけてくる。
「だから、怪しい金じゃないっていってるじゃないですか。気になるなら振込先に聞けばいいじゃないですか」
星屑の勇者達を運営している会社は真っ当な会社だ。
聞いて確認してもらうのが一番早いはずだ。
「そこまで言うなら確認してみるけど、嘘だったらわかってるね?」
そう言って警察官は席を外す。
アラタは警察官が戻ってくるまで大人しく待っていた。
しばらく待っていると警察官が戻ってくる。
「いやぁ。悪かったね。確認は取れたんだけど今から担当者が来るそうで少し待ってもらっていいかな?」
そう言う警察官の顔は何やら気まずそうな顔だ。
「どれぐらい待っていればいいんですか?」
「それをこちらに聞かれても・・・」
警察官も本当にわからないのだろう。
せっかくの外出だったというのに気分は最悪だが今は待つしかないのだろう。
1時間ほど時間が経った頃、室内にスーツをぴっしと来た男性が2人、入ってくる。
「お待たせしてすみません。株式会社ホーネッツの藤原と申します。こちらは顧問弁護士の米須です」
「アラタさん。我々が来たからには安心してください」
そう言う2人の存在は心強かった。
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