5話 強者たちの大激闘

新高一年生最強決定戦第6回戦。小魚VSラックス


「小魚、ラックス。会場に入場してくれ。」


そして、二人が入場した。


「実戦試合第六回戦、小魚VSラックス、よーい、はじめ!」


その合図に両者距離をとった。小魚はかなり緊張しながらも思った。僕の固有魔法は強化魔法(リインフォース)。もともと基礎魔法の威力が強いから、かなり効くはず。でもまずは様子見。


「ベーゼトゥーテン!」


小魚はベーゼトゥーテンを放ったが、防御魔法で防がれた。今度はラックスが魔法を使った。


「『ビーストズ ヒュージ』!」すると、瞬き一つすると巨大なオオカミが爪を振り下ろしていた。ジュグ。肉が深く削れた音がした。ポタッポタッ、血が垂れる。


「グルァ!」


オオカミはまだ殺意があるようだ。


「こ、こ、こ、こ、こ、小魚大丈夫かな?」


雷魚がハラハラで言った。


「大丈夫むし。絶対。」


「でもでも、傷がかなり深いよぉ?」


「大丈夫って言ってるむしでしょ!」


とは言ってるが、実はムッシーもかなり心配なのだ。


「へえ。やるじゃん…」


小魚が息を切らしていった。


「けど、そのオオカミの弱点は分かった。『リインフォース』!」


「おお!小魚の溢れる魔力が多くなったぞ!」


会場は大盛り上がり。


オオカミは、小魚にとびかかってきた。


「お前はずっと…口を開いている!ベーゼトゥーテン!!」


ドオオオオオオオオオオ!!!!!!!


「うおおおおおおお!!!!スゲー威力だぁ!!」


静かなときがないくらい盛り上がっている会場がさらに盛り上がった。


オオカミは、口から尻尾まで全身にダメージを受け、煙になって消えてしまった。自分の最大の魔法を消されたラックスは呆然としていた。


「隙だらけだよ!ベーゼトゥーテン!」


ドオオオオオオオオオオン!!!!ラックスは壁にめり込んだまま気を失っていた。


「勝者小魚。強化魔法は、使えば時が流れるだけで魔力を消費する。最初から使うのではなく弱点を見抜いてから使う。そのことができていたな。小魚、傷がかなり深いから、あまり動くなよ。」そして、小魚は浮遊魔法で準備室に帰っていった。


そして、準備室で宝魚と出会った。


「大丈夫か?小魚?」


といいながら、棚から救急箱をとってきた。


「何とかね、めっちゃ痛いよ」


「こわい!なんか」


宝魚が小魚に包帯を巻きながら言った。


「ほんまに大丈夫?めっちゃ痛そう。」


宝魚が小魚の顔を見ると、(´;ω;`)←こんな顔をしていた。


「痛そう????」


首をかしげて宝魚が言った。


小魚は包帯を巻き終わって延びをした。


「いいいいたたた。」


「だ、だ、だ、だ、大丈夫???」


「うん、包帯巻いてくれてありがとう。宝魚だれと戦うんだっけ?」


「えーっと、確か、鉄を操るマネージアイアンの能力を持つガンドだったはず」


「強そうだね…がんばって!」


「うん!いってくるね!」


「うおおおおおお!!!!」


会場はバトル開始前からおおもりあがりだ。


「では次の試合をはじめる。第7回戦 宝魚VSガンド入場してくれ」


そして、二人が入場した。


「よーい、はじめ!」


ガンドはヒュッと杖を前に出して


「マネージアイアン!」


と言いながら前に出した杖の先端を上に向けた。すると、じめんから、大きな鉄のかたまりが宝魚の腹部に命中した。


「ぐはっ!」


宝魚はせき込みながら血を吐いた。


「もう一回だ!マネージアイアン!」


さらに命中…かと思いきや宝魚はギリギリの距離で防御魔法をしていた。


「っぶね」


宝魚ガンドから距離をとってとなえた。


「今度はこっちから行くぞ。『エーデルシュタイン』!!!」


すると、杖の先で瞬時に30センチほどのダイヤモンドの形のものが召喚され飛んで行ってガンドに命中して吹っ飛ばされた。


「や、やるなぁ」


「そうだろ?こんどは連続で行くか?エーデルシュタイン ゼーリエ!!」


と宝魚がとなえるとこんどは宝魚の周りにさっきのダイヤモンドが無数召喚され、すべてガンドにあたった。


「ごほっごほ」


ガンドは血を吐き、気を失ってしまった。


「勝負あり。勝者宝魚。」


うおおおおおおおおお!!!!!またまた、とにかく大盛り上がりだった。


そして準備室に戻った宝魚は、椅子に座って一息ついた。


「ふう。疲れた…まだ痛むよ、あの傷。」


すると男の子の低い声がきこえてきた。


「あたりまえだろ。あれだけ内臓を圧迫されたんだ。痛みが治るのに少なくとも2日はかかるだろう。安静にしていな。」


宝魚は、ビクッとして、みたら超魚が座っていた。


「あ、超魚君だっけ?がんばってね。」


「ああ」


すると、準備室のスピーカーからロッド先生のこえがきこえてきた。


「超魚。そろそろ出番だ。入場の準備をしてくれ」


「…………お大事に」


宝魚にむかって超魚は小声で言いながら会場のほうへ歩いて行った。

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