2話 予知夢?
そして次の日、目を覚ました雷魚に小魚は聞いた。
「おはよう、雷魚兄ちゃん、なんか予知夢みたいなの見た?」
「いや、見てない。」
「そう、じゃあ今日新能力部担当のフェイブ先生に聞いてみよう。」
そして、フェイブ先生の教室に来た。すると扉の向こうからゴゴゴゴゴゴゴときこえてきた。
「ん?なんだ?」
と宝魚が言ったその時、ドーーーン!と音がして丸々太った先生が転がり出てきた。これがフェイブ先生だろうか?
「あのー、大丈夫ですか?」
と言って小魚が手を伸ばした。
「あ、ああ…どうも、君たちは、私になにか用があるのか?」
「はい、フェイブ先生ですよね?」
「あぁ、いかにも私がフェイブだが」
「と、いうかその前になんでこんな爆発が起きたのか知りたいんですけど…」
「ああ、そうだな実は『戦闘タイプ』の開発を任されていてな」
そういったフェイブ先生に三人は声をそろえていった。
「戦闘タイプ?」
「む、戦闘タイプを知らないのか?……あ、もしや新高一年生だな?」
「あ、はい」
「それなら、知らないだろうな。戦闘タイプとは、戦うときに、一番自分に合った戦い方を選んでその戦闘タイプ専用の特訓をし、自分に合った技を覚えていくものだ」
「へぇー」
「そして、わしにききたいこととはなんだ?」
そして、雷魚は、昨日の出来事を話した。ペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャ。
「って感じなんですけど……ってきいてます?」
フェイブ先生は死んだ魚のような顔をしていた。
「あ、ああつまりそれは、能力なのかたまたま予知夢を見たのか聞きに来たんじゃな?」
うーん、なんか違う気がするけどまあそうゆうことにしとこう。
「はい」
「ではこっちに来なさい……君の名は?」
「あ、俺は雷魚です。」
「雷魚、こっちに来なさい」
そして、水晶玉のようなものが置いてある机に連れてこられた。そしてフェイブ先生がいった。
「これは、能力の水晶玉だ。ここに座りなさい」
「はい」
まるで、占いをしてもらっているようだ。そしてフェイブ先生は水晶玉に両手を掲げた。
「…………はっ!む!?」
驚いた顔のフェイブ先生に雷魚はすかさず聞いた。
「どうしたんですか?」
「新能力ならこの水晶玉の中心が光るはずなんじゃが、紫の霧?のようなものが中心に一瞬だけ出たが……?気のせいか?」
そういってまた水晶玉に両手を掲げた。
「…………はっ!、!?やはり気のせいではない。こればかりはわしにはどうにもならん。うーん、『古代魔王研究部のフマスト先生』に聞いてきてくれ。」
「は、はい」
そして、フェイブ先生のへやをでてフマスト先生の部屋へ向かった。
トントントン
「フマスト先生?いますか?」
小魚がドアをたたきながら言った。
するとドアが開きフマスト先生らしき人が出てきた。
「なんだ?君たちは?」
「ええっと、僕は小魚で、こっちが兄ちゃんの雷魚、で、こっちは友達の宝魚です。」
「いや、そうじゃなくて何の用だと聞いている」
そそそそそ、そうなの?こわっ、この先生。
そして雷魚が夢と昨日の出来事、フェイブ先生に言われたことを話した。
「ふむ、それでここにきたと。」
「はい。」
「では、見てみよう。」
そういって、フマスト先生は目を大きく、開いて雷魚の胸を見た。するとフマスト先生のめが黄色に輝き、おどろいたかおをしていった。
「これはかなり強力な呪いだな。この『ザンクトアウゲー』で見つめても解けないとは。」
「何の呪いなんですか」
雷魚が聞いた。
「それは知らん。」
知らずに解こうとしてたのかよ。
「一番呪いを解く力が強い魔法のザンクトアウゲーでもとれないとは。うーん、ならこれを使おう。」
と言って、棚から注射器のようなものを取り出した。
「これは呪いを吸い取る道具だ。」
はじめっからそれ使えよ。
そして、雷魚に注射をしたが、またまた驚いた顔で言った。
「…………これは、とれない?」
注射器をのぞき込むと、たしかに紫の霧のようなものがある。
「とれてるってことは、かなり大きな呪いだな。悪い、今すぐには解けん。なんののろいかわかったら、絶対に呪いが解けるという魔法があるのだが、それで確実に解くために、この取れた呪いを研究しよう。だが、この大きく強力な呪いを何の呪いかをわかるまで、少なくとも2ヶ月はかかる。」
「はい、わかりました、では、研究の邪魔にならないように出ていきますね。」
「ああ、助かる」
そして、三人は、フマスト先生の部屋を出た。
「予知夢から呪いの話になっちゃったよ。」
雷魚がため息まじりに言う。
「まあまあ、雷魚兄ちゃん。何の呪いかわかるまで学校生活を満喫しようよ!」
「うーん、まあそうだな。ありがとう小魚。」
「今日三人でご飯食べに行こうよ」
宝魚がいった。すると小魚は大はしゃぎで
「おお!いいねいいね!いこういこう!」
と言って三人はとても温かい気持ちになった。
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