第16話 裁判所からの確認電話


 裁判所を訪問してから13日目、申請から3日後、裁判所から電話が掛かってきた。

 調停の日程を〇日か△日で進める予定とのことだ。

 どちらでも対応すると答えた。


 ただ、A男の休日が〇日である可能性を伝えた。

 職員は、そうなると〇日の可能性が高くなるでしょうね、とのこと。

 時間は午後1時30分、調停は原則□曜日か■曜日に限定されるそうだ。



 裁判所を訪問してから14日目、申請から4日後、裁判所からまた電話があった。

 調停が〇日に決まったとのこと。

 私の聴取は午後1時30分だが、誰と誰を同室待機にさせるか、誰と誰を一緒に聞くかなどの細かい関係性を聞かれた。


 私は誰と一緒でも良いんだけど、兄弟の関係上、そうもいかないだろう。

 誰と一緒でも良いというのは、自分が正しいことをしているという気持ちが強いせいだろう。

 あくまでも自分の主観だ。


 相手からすると、自分が一番正しいと信じている奴が一番面倒くさくて相手にしたくない奴だろう。

 

 個人的には、意見の合わないA男とC男と同室になって、その言い分をじっくりと聞いてみたい。


 叶わないことではあるが、できることなら、お互いウィンウィンになるように終結させたい。


 この時点で調停がまともにまとまる可能性は見いだせなかった。

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