第2話
高校生活1日目。いつもと変わらない日が顔を見せる。
準備を始め、朝食を済まし、着替えて学校へ向かう。正直緊張もしない、望ましいことがあるとすれば、できるだけ静かなクラスになることだ。小学校から1度も友達も居なく趣味も特に読書以外なく、静かに過ごせれば良いと思っていた。
クラスの掲示板を見て、教室にたどり着く。みんな席に着いていて、友達ができるか、上手く過ごせるか不安になってる人が大半いるのだろうと思った。しかし、自分には関係の無いことなので問題は無い。
でも、一人気になる人がいた。今まで見た事のないビジュも顔も周りよりも抜群と飛び抜けている人がいた。
そう、中川桜乃だった。
自分にとっては関係の無いことだったが、しばらくは彼女のことを気にしていた。周りのクラスメイトもほとんどが彼女を気にしていた。
体育館に移動し、入学式を終える。大体は誰がどういう人だというのは分かる。陽気な人ももちろん多々いるし、自分と気が合いそうな人もちらほら...しかし、彼女だけは分からなかった。どういう人なのか。
今日は入学式だけなので早く終わった。なので、毎日のように通っている本屋に向かう。自分にとって1番落ち着く場所だ。
最近「人生を楽にするためには」という本を読んでいる。今日もその本を読んでいく。
読み進めていると、「恋愛で大事なのは根性」と書いていた。そんなこと言われても、と呆れ笑いをしてしまった。
しばらく読み進めて帰宅した。今日はいつもより疲れてはないので、夜遅くまで本を読み進める。
入学式翌日。最初の授業日だ。と言っても、短縮授業でしかも初授業なので自己紹介が大半だろうと思い緩い気持ちで登校した。
しばらく駅まで歩いていた時、ある人物を見た。
そう、中川桜乃だ。
声をかけるのも緊張するしバレたくないと思い遠回りして駅へ着いた。ホームには沢山人がいるのでここでバレる心配は無いと安堵した。
電車に揺られて駅を降り、学校までひたすら歩いた。
教室につくと、半分程度は教室にいた。まだ入学式翌日だからか、いる人は全員席に着いている。
もちろん、中川も。
全員が席に着いたところで、先生が入ってくる。名前は...教員札を見ると、「先田 遥斗」と書いてある。見た目からして優しい性格ではありそうだ。
朝のHRまで10分あり、自分達の自由時間だった。クラスメイトは他クラスに行ったり友達を作ったり動き始めた。
もちろん、自分には誰も友達を作ろうとする者はいなかった。
そして、朝のHRが始まろうとする...
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