創作界隈に身を置いた経験がある者なら、思わず「分かる…!」と頷いてしまう“あるあるの塊”のようなエッセイ作品です。
SNS文化・創作コミュニティの空気感といった、誰しも薄々感じているけれど口にしづらいテーマをテンポよく描き出しています。
文章は軽妙で読みやすく、主人公の心の声がとにかくリアル。ときには笑い、時には胃のあたりがキュッとするような、ヒリヒリした共感が刺さります。
SNS創作文化の縮図がそのままドラマとして成立しているのが魅力です。
創作者はもちろん、SNSで活動する人や、ネット文化を俯瞰的に楽しみたい読者にも刺さる一本。
読後に残るリアリティがじわる、そんな作品です。
多分私は割と躊躇なくスクショを晒し上げて火をつけてます。
根底がインターネットトロールですからね。
勿論、体調不良でそこまでの労力を注ぎ込む気力が湧かなかった、という側面もあるかとは思いますが、こんな乞食じみた不躾な輩に終始大人の対応を貫いている姿勢は、実に尊敬に値します。
同時に、自分も度々参加するTwitter上の「RT企画」のドブ底みたいに汚い面を見た気分です。
自分もあの手の企画に参加してる以上は同類なのかもしれませんが、少なくともレスポンスの強要をしないだけの分別はあります。
単純に読み切れないほどの作品量が殺到した場合は読めないのも仕方がない部分がありますし、何よりお互いの作品と価値観の相性もありますからね。
合わないものを無理に読む苦痛はよく存じておりますので、そこは仕方がないと割り切っています。
作家としての暗黒面に堕ち承認欲求モンスターと化した魔物を産まないためにも、読者の皆様は本作品の内容を真摯に受け止めてください。