毎晩金縛りに遭う物理学者。闇が滲んだ瞳で女が彼を見下ろしている。怪奇現象に見舞われながら、物理学者は霊の存在を電子が起こす波動と仮定し研究に没頭する。そんな折、炭鉱の落盤事故によって廃村となった八雲村の調査を依頼される。そこはかつて彼の祖父が鎮魂式を執り行ったという因縁の場所だった。怨念渦巻く呪われた村と物理学者。果たして科学の光は仄暗い神秘を照らせるか。