第9話

重力の秘密🌏


 そして真理子は、今日は、「重力の秘密」について考えている。鉄が磁石に引きつけられるというのはわかる。しかし、人体も含むあらゆる万物が地球

 の中心に向かって引きつけられているってのは、いったいどういうことなんだろう。それはまさに神秘だと思う。アイザック・ニュートンの「万有引力の法則。」ニュートンは、林檎が木の枝からポトリと地に落ちるのを見て、林檎が地に引き付けられていることを見てとる。そして、それはこの林檎だけではないと。その事実が全てだ。真理子はアイシュタインもホーキングも尊敬しているが、「相対性理論」も「ブラックホール」も「ビッグバン」も信じてはいない。

 しかし、万有引力のアイザック・ニュートンは信じられると思う。林檎も柿も蜜柑も枝から落ちて地にくっつくという事実は、検証的に私もみることができて,それは確信をもって信じることができると思うからだ。誰もが検証しうるリアル、事実として。そうして、私自身も地にくっついているという神秘を真理子は思う。そのことは、「万有引力の則」、mgとして見出されたが、その力の神秘は、我々のすぐ足元にあるにも関わらず解き明かされていない。ようするに、と真理子は思う。ようするにこの地の中心に地上の万物を引きつける大きな磁石のようなものがあるということだろう。大きな磁力を発するものがある。地球の自転によって地にひきつけられているのか?と麻里子は思うが、それはすぐに否定された。いや自転によって起こる力はむしろ逆だろう、その力が働くとすれば遠心力によって外に引き離されるはずだ。また自転軸の極は無重力になるはずだが、北極も南極も無重力であるとは聞いたことがないし、実際にそこは重力地帯だ。真理子は目を閉じて、宇宙に思いを馳せる。太陽系を思い浮かべる。太陽の周りをこの地球を含む惑星が大きな円を描いて回っている。実に壮大な光景だ。あっ!そうだっ!と麻里子は思いつく。地球も他の惑星も太陽系として引きつけているあの太陽ってのは、いわば引力、重力の王様なんだと思う。とすると。地球の中心にもあの太陽の仕組みがあるんじゃないか!?太陽の様子を観ると燃え滾っていてこの遥か彼方のこの地上に大きな恩恵をもたらしている。その燃えたぎるものは地球の中心にも確かにあって、地上に火山活動として顔を出したり、震災をもたらしたりしている。月はどうだ?月は人類は検証できている。火山活動は既になく、重力も薄い。

「わかったぞー!アイザック!地球の重力の秘密は、太陽にあり!地球の重力の秘密は、この地球の中心にある太陽の子にあり!アイザック。愛してるよー!」

というように、アプリオリ有する真理子独自の形而上学的思考、思索、探究は、必ずその核心に近づいていく。あなたもそう思うでしょ?! 真理子はいつか我々、いや人類の認識を変えるかもしれない。僕はそう信じている。

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