第41話 クラム討伐戦2 共闘
副会長を乗っ取っていたクラムが暴れ出した。
周りにある壁を破壊しまくっていた。
「れい兄、めっちゃめんどくさいこと言っても良い?」
「何だ!」
「援軍来た、クラムの」
「え?」
日向が見ている方を見ると、数体のクラムが現れた。
「おいおい、こいつだけでもめんどくさそうなのに、他にも来たのかよ!!」
「だから言ったじゃん!めんどくさいこと言うってー」
グガァァァァァァァァアアアアアアアアア!!
「おわっ……!!と、あっぶねー」
クラムが大きな手を振り下ろしてきて、間一髪でかわすことができた。地面にぶつかると大きなへこみができていた。
「当たってたら、やばかったな」
「気を抜くな!!次来るぞ!!」
数体のクラムが一斉に襲いかかってきた。
「炎龍斬破!!!」
「幻紫飛焔!!!」
ゴォォォォォォォォオオオオオオオ!!!
ガシュ!!シュババババババババ!!
襲いかかってくるクラムを切りまくって、日向が矢で射止めてくれた。
だが、しぶといせいで倒しきれなかった。
「くっそ!!まだ起き上がるか!!」
「はぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!」
龍牙が槍で刺そうと襲いかかった。だが……
ガンッ!!
「硬い!!」
龍牙の槍が弾かれてしまった。
グガァァァァァァァァアアアアアアアアア!!
「ぐはっ!!」
「龍牙!!」
その隙をつかれて、龍牙はクラムに吹っ飛ばされてしまった。
「くっそ!!」
「このクラム、副会長がいないのに、動けてるなんて……」
「普通、カルムがクラムになってしまった時、クラムの本体として、体内にいるはずだよな?」
「ああ、だから、今回の本体である副会長がいない今、このクラムは動けないはず……なのに」
「動いている、俺たちを敵とみなして攻撃をしてくる……」
「どう言うことだ?」
みんなが困惑していた。
俺は周りを見渡した。
(マジか……あいつ…逃げやがったか?!)
ブルーアムの姿が見えなかった。
(仕方ないか……待てよ?今、ブルーアムがいないなら、俺が見たことを話しても良いのでは?)
俺はあえてチャンスだと考えた。
「あれは、普通のクラムじゃない」
「「え?」」
「あれは、クラム育成玉という玉によって生まれたクラムだ。」
「クラム育成玉?」
「ああ、数年前にセレスティアル・アルカナが作り出した魔法玉で、人を人工的にクラムに変える玉だ。」
「なっ……!!」
みんなが驚いていた。もちろん、副会長も。
「クラム育成玉を使用すると、簡単に人をクラムに変えることができる。クラムに変えられたやつは、苦痛で意識が飛ぶらしい。たまに、意識があることがあって、その場合は救い出さないといけないけれど……」
「マジかよ!」
「……だから、お前は……私の中に…」
副会長が1人で何かを言っていた。だが、何を言ったのか分からなかったため、とりあえず、置いておくことにした。
「なら、副会長が抜けた今、倒して良いってことか?」
先生や他の生徒が聞いてきた。
「ああ、今はクラムを倒すことだけを考えてくれ!」
「ナニヲ喋ってイタノカナ?コロシテヤルからコイ!」
クラムが大きな鎌を振り上げていた。
「ふん!お前の思い通りには動かねぇよー!」
ガァァァァアアアアアアアアアアアア!!!
「はぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!」
キンッ!!ガガガガ……ドンッ!!
「ぐはっ!!」
俺の陽炎とクラムの鎌がぶつかり合うが、薙ぎ払われ、壁に激突した。
「れい兄!!」
「っ……大丈夫だ!!………よし!」
パンッ!!
顔を叩き、気合を入れた俺は、陽炎を握りしめ、クラムに向かって行った。
「はぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!」
ガンッ!!
「くっ……!!」
「クックック……ワレニキズなどツケラレン!」
クラムの体から、何かが伸びてきて、俺の体に巻きつき始めた。
「離せボケ!!」
ザクッ!!グシャ!!
何とか伸びてきたものを切り落としたが、次々と伸びてきた。
「はぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!」
ザクッ!!
副会長が俺に巻き付いていたものを切った。
「一旦離れよう!!じゃなきゃやられる!!」
「クソ!!」
俺は一度クラムから離れた。すると……
「雷神閃撃!!!」
カッ!!バリバリバリバリ!!!
とんでもない光と共に龍牙が一撃を放った。
「クックック……コンナモノ……コ、コンナモノ……ナ、ナゼダ!!フセギキレナイ!!」
雷神一撃がクラムの体にめり込み始めた。予想外のことに、クラム本人が驚いていた。
「日向!!行くぞ!」
「うん!!」
俺たちは呼吸を合わせた。
「炎龍斬破!!」
「幻紫飛焔!!」
「合技!!焔紫双撃!!」
炎と矢が同時にクラムに直撃した。
ガァァァァアアアアアアアアアアアアア!!!
クラムが叫んだ。
「ワレがコンナコトデ…コンナ……ワザデ…………ヤラレる…なんて……アリエ…ナイ」
クラムが光の粒子となって消えて行った。
「終わったー!!」
「危なかったー!!」
「疲れたー」
俺たちはその場に倒れた。先生や他の生徒達も安心していた。
すると……
「如月くん」
「お、副会長!」
副会長が俺たちの元に来た。
「……ありがとう」
「いえいえー、何とか倒せて良かったですよー……それよりも、副会長こそ後遺症とか変なところとかないですか?」
「……ああ、大丈夫だ」
「なら、よかったです!」
俺は心の底から安心した。すると……
「如月くん、君は、あの玉を知っているようだね?」
「え?ああ……まあ……」
「知ってること、話してもらっても良いか?」
「へ?」
「クラム育成玉のこと、あのクラムのこと……
セレスティアル・アルカナのこと……そして……」
「君がどうしてあの瞬間を見ることができたのかを……」
(あの瞬間……クラム育成玉が副会長の中に入ってしまった時のことを言ってるのかな?……どちらにせよ、喋ったら終わるな)
「……何のことですか?」
俺は惚けることにした。
「………」
副会長が鋭い目つきで俺を見てきた。だが、俺はニッコニコで対応した。
「……まあ、いい、最終的に話してもらうからな」
副会長はそれだけ言うと、先生と共に中へ入って行った。
「……危なかったー!」
俺は副会長が去ってから、ホッと息をついた。
「これで、終わりか?」
「ああ、とりあえずはな」
「……まだなんかあるのか?」
龍牙が不思議そうに聞いてきた。
「いや、ブルーアムのことで、な」
「…ブルーアムがどうかしたのか?」
「待ってたんだ、クラム育成玉」
「!!!それって……」
「ああ、間違いなくセレスティアル・アルカナの一員だと思う、もしくは、関わりがあるというとこだろう」
「…………」
龍牙はどこかを睨んでいた。
「ま、あいつがやれって言ったか分からないが……関わっていないわけではないと思う。」
「れいちゃん……」
「決着をつけないとな……」
「れい兄!!龍牙さーん!!」
日向が俺たちを呼んでいた。
俺は龍牙と頷きあうと、日向達の元に戻った。
結局、この大会に関わっていた人達が事情聴取を受けることになった。当然、俺も日向も龍牙も受けた。ありのままのことを話したが、ブルーアムについては話さなかった。ただ、クラム育成玉のことを話したことで、セレスティアル・アルカナが再結成されたことを伝えられた。政府がどう動くか分からないが、今回の件は重大問題として議論されることになるらしい……
「大事になってるなー」
「まあ、人工的にクラムを生み出せる魔法玉があると伝えられたんだ……大事になるだろう」
「そうだよなー」
学園は大会が終わった後の後始末を行うため、しばらく休みになった。ただ、生徒達の中ではあれが恐怖に感じているらしく、自分たちも同じようになるんじゃないかという心配や不安があるらしい。
「……」
「れいちゃん、ブルーアムのこと考えてるだろ?」
「……まあ、な」
ブルーアムがどういうつもりでセレスティアル・アルカナと繋がっているのか、俺には分からない。カルムをクラムに変えて何が良いのかも……まあ、本人にしか分からないことだが…
「どうにかなるだろう」
「龍牙……」
「起こってしまったことはどうすることもできない、事実を受け止めて前を向くしかない……れいちゃんがあの時、俺たちに言ってくれたことだ」
「………」
「どうにかなるさ!きっとな!」
龍牙がにっこり笑いながらそう言ってきた。
「そうだな…」
これから先で起こること……それがどんなことであったとしても……俺は受け止めて前を向くことにした。
◾️響也 視点
暗い夜空に綺麗な月が輝いていた。
♪〜〜♪♪♪〜〜〜♪〜♪♪〜〜〜♪♪〜♪♪
鼻歌を歌いながら月を見ていた。すると…
「ご報告に参りました」
「………」
1人の男が入ってきた。
「何だ?」
「ブルーアム様があのクラム育成玉を使用したようです」
「……そうか」
「如何いたしますか?彼のことを」
「ふっ……好きにやらせろ、それよりも、準備はどうだ?」
「はい、着実に進んでおります…」
「そうか、ならいい、そのまま続けろ、捕まえたカルム達に埋め込んでいけ、クラム育成玉を」
「はっ!!」
男が去って行った。
「そろそろだなぁ……零、日向、龍牙、蓮斗、魁斗……お前達が苦しむ顔が見れるよ!……そろそろ、学園祭だなぁ………クックック……最悪を見せてやる!お前達に!!」
俺はこの先で起こることを想像して笑っていた。
※あとがき
……これ、俺がやるのか
魁斗です、また、次回予告します。
次回、学園祭1 準備
お楽しみに
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます