2:バックヤード3
「ココは防災用のテントに携帯食料なんかのセット」
「今回必要なし……と」
「「「異議なーし」」」
ツカツカツカ。ぞろぞろぞろ。小さな親ガモ
「次はコミューター!? 1人用のヤツ? こんなの有ったかしら?」
「それー、特区建設当初に、現場監督さんが、広範囲の移動が大変だから、
事ある毎に、会話へ参加してくる、
ヒソヒソヒソ。少年少女達は、やっぱり、寂しいんだぜ。きっとそうよ。などと
「……結構便利そうねー」
「もちろん階段も上れますよ~」と女史の補足。
「階段上れるのは良いな」「通勤にいいわねぇー」「やべぇ。欲しくなって来たぜ」
「えっと、一台で、
「箱に入ってない大きい物も、すべて、お渡しできますのでー!」
「はぁーい! 解りましたぁー! ありがとうございますぅー!」
「「「……ございあーす!」」」
声に
◇◇◇
「そろそろ、半分くらいまできましたね」
「そうねぇ、さっきはああ言ったけどぉー、ワルさん達が心配だからぁー、出来るだけ急いでぇ済ませちゃいましょ」
拳を顎に当てる
「そうですよ。”ワルコフ”と”
「じゃぁー、どんどん行くわよぅー!」
拳を突き上げ、2歩先行、次の箱に手をかける顧問講師。
「ウェイトトレーニングの機械ぃ?」「いらないわね」
「
「
机ぇ、いらない、イスぅ、いらないぜ。
VR関連ゲーム機各種ぅ、これちょっと
小さく手を挙げる
普通の贈答用のぉ缶詰とかハムぅ、ルフトさん喜びそうだなぁ、いらないわよ。
VRじゃない映像機器と映像ライブラリが凄ぇ一杯、んー今回いらない。
詰め合わせに心奪われる
映像ライブラリの目録に目を通す
見もせずに一蹴していく
データグローブとかぁウェアラブル系とデータマテリアル規格の玩具ぅ、ちょっと気になるわねぇ
箱を開け、確認し、
入力機器各種と量子サーバーのプロダクトキーカード、はいはぁーい
冷暖房器具、いらない。
情報暗幕とPBC・開発者用デバッグ機器、
服ぅ? いらな……ちょっとかわいいけどぉ、我慢する、いらなぁい。
ぬいぐるみ、あぁ、だめそれ、
「あらぁー?」「姉さん、次々」姉の背中を押し、奥へ進む妹。
白物家電だぜ、いらないわねぇ。
この区画は大きい物が多いため、棚の間の横板が所々、外されている。
あ、俺、この小さい冷蔵庫ほしいかも。えーなんで? いや、これから
貴金属に特区ブランドのバッグ、興味なしぃ。
「あっ!
ケーブルを引っ張り出している
「あった! VRデバイスって書いてあるわよ」
「でかい段ボールが続いてるぜ」
「じゃあ、見てみましょうか」
まず
「これ、姉さんのと同じ! ……でも、色が違う?」
笹木
対して、笹木
「あらぁ、
”白(右脳側)”と”ラベンダー(左脳側)”の幾分落ち着いた色合い。
「これ、姉さんのと、性能も同じ?」
「屋外でのPBC稼働に制限が付くわねぇ。でも、特区内ではあんまり意味無いから平気よぉ。あとぉ、
「……そうね、私、コレにする」
とても気に入ったようで、頬に赤みが差している。
入り口に有ったアルミ製のスーパーの
「ちょっと、
試着したままの、モコモコしたシルエットの魔女帽子(白・
「あああん? 何で俺が!?」
「じゃあ、アンタ、記録係代わってよ」
「面倒そうだなソレ」「はっきり言って面倒ね!」
「解った、かせ」と
カゴに魔女帽子(モコモコ)を突っ込んだ少年が、屈んだ目の前の箱を試しに開けてみている。
「お? コレもVRデバイスなのか。コレちょっと良いな」
魔女帽子と同じメーカーの物で、騎士の兜のようなソレは、
「俺、これでいいぜ」「
「んん~開発者用のVRデバイスは結構なポイントするわねぇ」
魔女帽子と比べるとかなり先鋭的なデザインのVRデバイスを手にした
ヘルメットとバイザー部分が一体化したシャンパンゴールド。SF感満載のデバイスには、リング状に光る脳波
「俺は、コレなら欲しいかな。やっぱり自分用のVRデバイスなんて、早々買えねえし」
VRデバイスにしては
ひとまず機能を成立させただけという、
ペタリと張られた、大きめの付箋紙に書かれた情報。食い入るように見つめる
「なんか、見た目、格好良くは無ぇし、顔のバイザーがワルコフみてぇだけど」
と
カツカツカツカツン!
「どうですか、何か良いモノ有りましたか?」
勢いよくPLOT-ANブーツのヒールを、鳴らしてヤってきた
「「「「やっぱり、寂しいんだ」」」……のかしらぁ?」
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