数見景子の災難の十日目
横沢真央が殺されてから十四日目の朝を迎えた。このわずか二週間の間に三戸里市では四つの大きな事件が起きた。それに加えて警察が立て続けに起きる事件に目を奪われているのを幸いと、スリや泥棒などが活躍した。今まで全国的には知られていない無名の市だった三戸里市は全国ニュースで度々取り上げられ話題になった。インターネットでは今や三戸里市についてあることないこと様々なことを書き込まれ、話題にならない日はない。三戸里市民はこのような状況に苛立ちを隠せないでいる。
午後九時、三戸里市三戸里市役所。今日は、雨がしとしとと降っている。三戸里市清掃センターの社員たちは、いつも通り清掃の仕事に取り掛かる。その中の一人に、パートタイマーの
「なに」
景子は不思議に思いその物体をつまみ上げ目の高さまで上げる。その輪郭をしげしげと見て、その物体の正体に思い至ったとき、景子は悲鳴をあげる。
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