主人公と祖父の心の交流がなんとも温かい、というのが最初に読んだ感想でした。祖父の秘密は確かにちょっと身勝手かもしれないし、割と冗談じゃ済まなさそうだけれども、その理由を知ったとき、やっぱりなんだかほっこりしました。一番近くにいるはずなのにどういうわけか素直になれない、そんな家族関係の切ない一面を素敵に描いた作品だなあと思います。
祖父の抱える秘密。その秘密に誰しもが持つ人の一面が見て取れました。また家族の絆のようなものも感じ取ることも出来て、読み終わった後、スーと抜けたような、晴れやかな気持ちになりました(上手く言えなくてすいません)文体も読みやすかったです。
幼き日に共有した祖父の秘密。その意味を知ったとき、読者は何を感じるだろう?たぶん答えは一つじゃない。そう思います。
おじいちゃんのナゾが知りたくて、ついつい全部一気読みしてしまう秀作。もしこのお孫さんが、本当にこの作品を学校へ提出したら、金賞を受賞することでしょう!