Fifth day
貴方の思いをキスで表現せよ 01 (3/23改稿)
ぐわんっ 頭を殴られた様な、衝撃を感じて目が覚めた。
ん? 黒板がある。 教壇の方を向いて俺は立っていた。 懐かしいな、この感じ。 先生、今頃どうしてるかなぁ……
『貴方に好意を寄せる8人の女性がいる。 君の思いをキスで表現してみせよ』
「え? 誰に? え? 俺の本心?」
ふと、振り返ると整然と並ぶ机の先に、制服を着た女性がいる、5人。
それと白衣を着た人、清楚な花柄のワンピースを着た人、ジャージを着てる人!?
え、ちょっと待て。先生もいるの?!
どういう事なの? 罰ゲームか何かなのか?
女性全員、思い思いの様子でこちらを見ている。
自分から見て右端の女性は、腕を組んで威圧的に俺を見てるな。委員長って感じの子だ。すらっとしたいで立ちから、そう感じる。
その隣の子は、もじもじしてるのか? 手が前を行ったり後ろに行ったりしてなんか落ち着かないみたいだ。 うん? ちょっと化粧してる?! そこそこ胸はあるな、うん。
3番目の子はというと、上目づかいでこちらを見てはいるけど、あれ? 不機嫌?
でも、ちょっと俺好み。 やっぱ、ポニーテールでしょ、うなじ綺麗な子だなぁ。
胸や腰もバランスよく出てて子沢山女房になれそうです。ってなにを考えた、俺。
その次の子は、ギャル子かい! うわ、金髪っ娘だ。髪目立つなー 背も高めだし。
パスしていいですか。 本人の前で絶対言っちゃいかんな、うん。でも胸でかいね。
5番目の子は、可もなく不可もなく。 あ、黒縁メガネ、外したら可愛いってタイプかも。 髪は腰まであるのか。 もっとおしゃれに気を遣えば化けそうだな、この子。
先生方は、と見た途端 「いつまで待たせるのかな? 君」と、白衣の女性。
「私たちの事はいいから、さっさと済ませなさいな」ジャージ姿の人は体育の先生?
「あわわわ、そんなにきついこと言わないで彼に任せてあげてくださいよぉ」
清楚な先生が慌ててフォローしてくれたみたいだ。
女子生徒はというと、一言も言わず、なんか同意したように一様に頷く素振りを見せる。
「はぁ。 罰ゲームでキスとか、しゃれになんねぇなぁ」
そういいながら、全員の首に例の金属デバイスがあるのを俺は見逃さなかった。
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