第四十話 机上の戦争
アズニアに
ダンジオを捕らえ、アズニア軍は
「オヤカタ
アズニア城の
「ふむ……危ういよな」
まだ、
「夜が明ければ、こちらの
と才蔵。
空もわずかに白んできた。
(夜明けがせまっている……まずいな)
幸村は空を
そこに、南より道をかけてくる
「アズニアの
「わからんが、敵ならば迎え討つしかあるまい」
幸村は
「幸村さんでしょ!斬らないでくださいよ!」
見れば、腕にウェダリアの目印である
「ふむ、その声はダニエルが?」
「そうです!
「そうか」
「よし、ではあとを頼む。オレは
幸村は言い残すと
(さて……アズニア軍ニ万の
幸村は思いつつ、馬を飛ばした。
その日の夕には、ウェダリアの北に到着した。幸村は
「軍使である。私はウェダリア軍を預かる
「ほぉ、
出てきた身なりの
(地図を
幸村はその
机にはアズニア軍の
その男たちの中でも
「私はアズニア軍、
幸村は、
「まずは、これをお読みいただきたい。
マサドラは、
「これは……ダンジオ様からの……」
言うと、それを開き
「アズニア城が
マサドラは驚き、
「
それを聞くとマサドラは、目を閉じ何やら考えだした。しばらくして、その細い目を静かに開くと幸村を強い
「さて……確かにアズニア軍は武装解除し、ウェダリアに投降するというのも一つの
マサドラは、廻りの将たちを見る。
「我々アズニア軍には、
マサドラはニヤリと笑う。幸村は言う。
「では、どうされるおつもりか?」
「さてさて……いくさの前にその手の内をさらす
マサドラは
「いや、待たれよ。
「フフ……
「ふむ……そうですか。攻めてこられるなら、それもまた
幸村も涼しく言うと、表情は変えずにつづける。
「ジュギフのガズマス公、ザクマ公も、そのようにお考えだったことでしょう。
「我々であの『
「なるほど……『真田丸』はまさしく砂上の
幸村は表情を変えず、マサドラの目をまっすぐに見て言う。
「戦えばわかること」
(幸村のこの
マサドラの額には、汗がにじんでいる。しばらく考えて口を開いた。
「……か……仮にウェダリア城を攻めずとも、アズニア城へ戻りダンジオ様を救い出しアズニアを
「やめておきなされ。アズニア城はご
幸村は涼やかに言った。
(実際やってみれば、アズニアの
と思っているが、それをマサドラに伝える
マサドラは苦しげに言う。
「そ……それならば、ウェダリア城を落とすまで」
「それはご
マサドラの額に浮かんでいた汗は、
(く……この幸村の
「フウウ──────!!……」
マサドラは大きく息を
「わかりました。アズニア城も落ち、ダンジオ公も捕らえられたとあらば
「ご
幸村は言った。
(戦闘になれば危ういところだった……うまく投降してくれて良かった)
心中、
この
これによりアズニアとウェダリアの戦いは、
だが、まだやらねばならない事がある。
それはアズニアとウェダリアのこれからの
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます