同棲生活編
第33話 同棲
決闘が終わった後、僕はルナに連れられるまま帰宅した。帰宅したのは僕の家だ。リリーとアイリは先に帰っていたらしい。
そして帰るといつも通りロゼさんが迎えてくれた。
「シン様、おかえりなさい。ルティーナ様、いらっしゃいませ」
そう言って、ルナのことを普通に迎えていた。でも少し怒っている気がした。
「うん、ただいま」
「シン様にはお話があるのでそのつもりで」
「はい、わかりました」
なんか怖かったので断ることはできなかった。
「あ、渡しちゃってからも言うことがあります」
「はい、なんでしょうか?」
「今日から私もここに住んでシン君といろいろやります」
「え?そんな勝手に決めていいの?」
「うん大丈夫だよ」
「シン様、後でじっくりと話しましょうね」
「はい」
それでルナを客間に案内した後。
「それではシン様は私についてきてください」
「ハイ」
もうハイとしか言えないくらい怖かった。
誰もいない部屋に来るとメイドさんが全員いた。
しかも全員が鬼の形相で。
滅茶苦茶怖い。でもどうすることもできないので、このまま責められることにした。
「シン様、なぜ今回のような仕打ちをリリーナにしたんですか?」
「それは……元元々リリーとはそう言う関係者になろうとは思ってなかったから」
「ほう、つまり最初からルティーナ様に目を付けていたと?」
めんどくさいことになりそうだったからそういうことにしておく。
「はい、そうですね」
「そうですか。ではどこでルティーナのと会ったんですか?」
「それは……」
「言えないんですか?」
「はい」
「そうですか。私たちよりもルティーナ様をとると言うことですね」
僕は何も言えずに俯いた。
「シン様には呆れました。まあ、私たちが口出しすることじゃありませんけど。でもリリーナとはちゃんと話してください」
「はい、わかりました」
なんかすごく暗い話になってしまった。リリーにすごい負い目があるのはそうだけど、でも恋愛ってそんなものじゃないのかな?
それになんでこんなことになってるんだ?
そもそも僕悪いことはしてないよな?まあ、酷いことをしたかもしれないけど。
「そう言えば、リリーはどこにいますか?」
「リリーナなら部屋に閉じこもってます。それなのに彼女を家連れてきて本当何を考えているんですか」
「うっ、すいません」
「まあ、仕方ないです。でもリリーナとはちゃんと話してくださいね」
そして僕はようやく解放された。
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