第17話 顔合わせ

リビングで数分待っているだけで僕の精神はごりごりと削られていった。こんな女だらけの空間にいるのがつらい。


それにアイリは知っているから、話が弾んでいるけど、僕は完全に初対面だから蚊帳の外になっているし。


そんな感じに精神が削られながら、待っているとようやくリリーがきた。


「お待たせしました」


「いえ、そこまで待っていませんよ」


こちらはすごく長く感じたけどね。


「全員揃ったようなので、自己紹介をしていきますね。それではまず私からですね。私は一応このメイド長をしているロゼと申します。よろしくお願いいたします」


そう名乗ったロゼさんは、青い髪で長さは肩にかかるくらいで青い目をしている。胸はそこそこある感じだ。全体的にほっそりしていてスレンダーな体型をしている。身長は160くらいで、年齢はおそらく20代半ばだと思う。


「次は私ですね。私はアリスと言います。一応副メイド長をしております。よろしくお願いします」


アリスさんは、金髪碧眼の高飛車なお嬢様みたいな感じの人だ。体型はまさしくボンキュッボンといった感じのモデル体型になっている。髪は少しウェーブがかかっており、腰の辺りまで伸びている。だけど腰が低くお嬢様には見えない。実際のところはわからないけど。年齢はロゼさんより下だと思う。


「次は私にゃ。私はミミって言うにゃ。たぶんそちらの2人は見たことないと思うにゃ。私は猫獣人族だにゃ。見た目とか語尾はあまり気にしないで欲しいにゃ。あ、ちなみに私は副副メイド長だにゃ。よろしくだにゃ」


ミミさん、まさしく猫そのもののようだった。猫耳に尻尾、しかもそのしゃべり方に至るまで全てが可愛い。毛並みは茶色っぽい感じで髪の長さは肩にかかるくらいのセミロングで活発そうな印象だ。身長は僕よりも少し高いくらいだ。年齢も僕よりも少し上って感じだと思う。胸はぺったんこだ。はあ、撫で回したい。


「えーと、最後は私ですね。私はスミレと言います。私は主に使いっぱしりですので何かあったら気軽に言ってください。よ、よろしくお願いします」


スミレさんは、黒髪黒目だ。え?転生者だったり、召喚者だったりしないよね?まあ、そこら辺はおいおいでいいとして、物凄く腰が低く子だ。短髪で身長は僕と同じくらいで、年齢も同じくらいだと思う。なんか体型はリリーに似ている。それに胸に関しては少しはあるから、今後に期待って感じかな?


「えーっと次は僕の番かな?」


「そうですね」


「僕はシン・サトウです。長男で兄をしてます。それと、あまり様付けはやめてください。それ以外ならなんでもいいので。よろしくお願いします」


「いえ、それは譲れません。なので慣れてください」


「慣れたくないし、そういうことはやめて欲しいのですけど」


「諦めてください」


なんか、そのままえいえんに続きそうだったので言葉の通り諦めることにした。こんなことで言い争いたくないので。


「私もはじめましての人がいるのでしますね。私はアイリ・サトウです。こちらのお兄様の妹です。それと異世界転生者でもあります」


「え?そうだったんですか?」


「スミレ、また教育が必要ね」


「う、それだけは勘弁してください!そのことをするから、余裕がなくなるのです!」


「やっぱり、やっておこうかな」


「ひいぃぃぃ」


そんな悲鳴が目の前から聞こえるが気にしない方がいいよね?


「私はリリーナです。向こうでは、し、シン君の専属メイドをしてました。いろいろを教えて欲しいのでよろしくお願いします」


そう言うとスミレさん以外のメイド3人の目が光ったような気がした。


「どんなことを教えて欲しいのかしら?例えば男の落とし方についてかしら?」


そうロゼが言うとリリーは真っ赤になって俯いてしまった。


「ふふ、冗談よ」


「ロゼ、私たちの目の前でそう言う口調はいいのかしから?」


「今くらいいいじゃない。それにさっきも畏まった口調はやめてって言ってたじゃない」


「はあ、調子がいいんだから。でも人前ではやめてね」


「まったく、アイリ様も甘いんだから」


そんな会話をしてる間中リリーを下を向いていた。





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