みどり

水円 岳

まえがき

まえがき

 『みどり』は、わたしの長編小説処女作です。元々はサウンドノベル用のシナリオとして書き下ろしたものなので、文がぶつぶつ切れていたり重複する文章が出て来たりと、小説としては表記にかなり癖があります。また、最初に書いた長編ですから、読み返すと赤面するような書きぶりがあちこちに見られます。拙い点はどうかご容赦ください。


 内容は、基本的には恋バナです。ですが、絶対に直球を放らないわたしだからして、わたしの趣味が大爆発してますし、ギミックもてんこ盛りでございます。ええ、ええ、そうでしょうとも。なんじゃこりゃの世界でしょうねえ。こいつぅ、いっちゃん最初からこんな壊れたもん書いとったんかーと呆れて下さい。


 それと内容だけでなく、構成もかなり変則です。元々分岐選択肢のあるシナリオなので、2ルートあるんです。ただし、選択肢はあるんですが読者はそれを選べません。1、2の順に辿ってもらう形になります。

 序章(2ルート共通)→ルート1→分岐点に戻ってルート2。最後にそれぞれのルートのエピローグという形です。なぜこんな七面倒なことにしたのか。それは、謎解きの要素が絡んでいるからです。全話を通しで読まないと、疑問符が残ったままになってしまうので。


 しかし、小説の主眼は謎解きではなくあくまでも恋バナ。そして、この小説の大事なキーワードは『たった一つの選択』。オンリーワンチョイス、です。必然ではなく、偶然の選択がもたらす運命の綾。それを存分に堪能していただければと思います。


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