第13話

 コクピットは、乾いた機械油のにおいがした。

 操縦席の中で、エトゥリオルは尻をゆする。シートはシミュレータと同じもののはずなのに、まだどこか慣れない。真新しすぎるせいだろうか。

 FMA21X――起動したばかりのシステムが、ディスプレイに大きくロゴを表示した。それがまだ正式なシリアルナンバーをもらえていないこの試作機の、いまの呼称だ。

 操縦桿を握るエトゥリオルの手は、少しばかりこわばっている。副操縦席の教官にばれて、笑われた。

「そう緊張するな」

 はい、と答える声は、自分でもそうとわかるくらい、弱々しいものになった。苦笑されるのが、振りかえらなくても気配でわかる。

「大丈夫だ。いざとなったら俺もついてるし、小型機とはいえ、こいつには優秀な操縦支援システムが載ってる。おまえが妙なことをしようとしたら警告も出るし、よっぽどとんでもないことをやらかさなければ、多少のミスはこいつがカバーしてくれる――シミュレータでもいやってほど試しただろう?」

 エトゥリオルはうなずいた。それからディスプレイの表示を、声に出して読み上げ確認した。

 夢に出るほど繰り返し頭に叩き込んで、飛ぶ前のブリーフィングでもさらに二度確認したチェック項目の数々を、ひとつひとつ、順を追ってクリアしていく。

 咳払いをひとつ。通信を入れる。

「エンジン点火します」

 少し待つと、外から機体をチェックしている整備士から、返答があった。『エンジン問題なし。スタートOK』

 シミュレータと同じように、ディスプレイに次の手順のナビゲーションが表示される。たしかに、ただ何も考えずに決められたコースを飛ぶだけなら、文字さえ読めれば子どもにだってできそうなくらい、操縦システムは優秀だった。

 それでも操縦士の眼で見て、声に出して、何重にもひとつひとつのチェックを繰り返してゆくのは、それだけ空を飛ぶということが、危険だからだ。

 本来なら無人でも運用できるだけの能力がある機体に、あえてパイロットが乗り込む。万が一のシステムエラーやコンピュータの誤認を、あるいは突発的な機器の故障を、ひとの眼でもかさねて監視し、対応するためだ。システムが自動で行うあらゆる動作が、緊急時にはパイロットの制御下に置くことができるようになっている。

 エトゥリオルは気をひきしめて、機器の示すデータを確認する。ひとつひとつ、システムに、OKの合図を返してゆく。大丈夫、エラーはない。

 エンジンの音が、だんだん高まっていく。

「――不格好なもんだよな。トゥトゥや、鳥たちからしたらさ。こんなややっこしいことしなきゃ、いちいち空も飛べないっていうのは」

 ふっと軽口のように、教官がいった。

 エンジンの回転が規定に達する。整備士のOKサインを、カメラ越しに確認する。

 管制に通信を入れると、すぐに走行許可が出た。

 加速の衝撃は、訓練中に想像していたよりも、もっとずっと柔らかかった。

 ディスプレイに映るカメラの画像と、キャノピごしの実際の視界が、流れるように進んでいく。なめらかな、きれいな加速。

 計器と目視の両方で、動翼の位置を確かめる。表示される風速を確認して、声に出して離陸速度を確認する。実際に機体が動き出してしまえば、訓練で叩き込んだ手順のとおり、自然に体が動いた。

「俺が口出しすることがないな」

 離陸のシークエンスが始まる。

 呆れたように、教官が笑う。「ま、せいぜいフライトを楽しませてもらうよ」

 エトゥリオルは冠羽をぴんと立てる。ちょっとだけ、誇らしかった。シミュレータに向かって、何百回もしつこく練習した甲斐があったと思った。

 機体が、浮き上がる。

 翼がシートに押し付けられる加速の中で、エトゥリオルは言葉を失った。地平がぐんぐん遠のいていく。高度計の数字が見る間にあがっていく。

 四方の視界が、青一色に染まる。

 空に、飲み込まれたような気がした。

 自分が二人いるような錯覚を、エトゥリオルは覚えた。手順どおりに数値を読みあげ、パネルを操作し、管制に通信を送っている自分と、ただぽかんと口を開けてキャノピの向こうに見入っている自分。

「――いい天気だ」

 歌うような抑揚で、教官がいう。隣にエトゥリオルがいなければ、いまにも本当に歌いだしそうな調子だった。

 あらかじめ組み込んであった高度に達したところで、システムが確認の表示を出してきた。OKの合図を返すと、自動的に機首が下がる。

 地上からではどこまでも晴れ渡っているように見えた空だったけれど、この高さに来ると、はるか遠くの地平に、うすく雲がたなびいているのが見えた。空の色が、地上で見上げるのと、すこし違う。

「さて。試験飛行だからな。最初はこの高度での動作確認から――訓練飛行ついでに機体の試験なんて無茶な話だが、パイロットの条件からすると、しかたないか」

 エトゥリオルは小さくうなずいた。現行機では、エトゥリオルには操縦することができない。

 そしてこの機体は、トゥトゥがテストしなければ意味がない。座席の形が違い、計器の配置が違い、操縦桿のつくりが違い、言語表示が違う。テラ人とは違うトゥトゥの視野にあわせたディスプレイ。

 教官の座る副操縦席は、旧来のテラ人用のものをベースに作られている。乗る者にあわせて、操縦席周りのユニットを丸ごと換装できるように設計されているのだ。

 手作業の記録項目は俺のほうでやるから、まあお前は飛ぶことに専念していろと、教官はいった。エトゥリオルは返事をする自分の声を、どこか遠くで聞いた気がした。

 操縦方法だけでいうなら、シミュレータとまったく同じはずだ。それなのに実際の飛行は、訓練とはまるきり違うものに、エトゥリオルには思えた。

 計器や、レーダーや、ディスプレイにしめされる状況や手順。そういうことを、眼でひとつずつ追いかけているはずなのに、同時にただ無心になって、ぽかんと周りをとりまく空に見とれている自分がいる。コクピットに収まって、機体を操作しているという実感が、どんどん遠のいてゆく。

 奇妙な感覚だった。教官も機器も、手を伸ばせば届くすぐそこにあるのに、エトゥリオルはまるで、たったひとりで空に浮いているかのような錯覚を覚えた。

 トゥトゥの視野は広い。前を向いたまま、エトゥリオルの視界には、側面のキャノピがはっきりと見えている。透明な強化樹脂の板の向こう、銀色の翼が、太陽の光を弾いて誇らしげに輝く。

 ふと、腑に落ちるように、思う。

 ――これが、僕の、翼だ。



   ※  ※  ※



 エイッティオ=ルル=ウィンニイは地上から、弟の操縦する機体をずっと眼で追いかけていた。

 路面に横たわっているときには、ひどく不格好な鉄の塊にしか見えなかった機体は、飛んでいれば、それなりに格好がついて見えた。

 はらはらしているのと同じ胸の片隅で、ほんのかすかに、弟を羨ましく思っている自分がいる。

 目を細めて、高空を駆ける機体を見つめる。どんな気分だろう、あんなに高い場所を飛ぶというのは。

 いまエトゥリオルが見ている空は、どんな色をしているだろう――衛星写真で見たことのある高高度の紺色の空を、エイッティオ=ルル=ウィンニイは思い浮かべる。あの画像ほど高くはないか。

 そこはトゥトゥの誰ひとり、いまだに自分の眼で見たことのない空だ。

 長いこと、エイッティオ=ルル=ウィンニイは高速で飛ぶ銀色の軌跡を、ただじっと見つめていた。機体はずいぶん高いところを何度も繰り返して飛んでいたけれど、やがて遠ざかっていったかと思うと、ゆったりと旋回して、機首をひるがえした。慎重に高度を落としはじめる。着陸姿勢なのだろう、機首がじわじわと上がっていく。

 近づいてくるのを見ていると、その銀色の機体には、かなりの迫力があった。

 エイッティオ=ルル=ウィンニイは、ふいに小さく笑った。がらになく子どものように胸を高鳴らせている自分に気付いたのだった。



   ※  ※  ※



 古来、絶対に壊れることのない機械はなく、絶対に事故の起きない行動はない。

 どれほど安全係数を高くとって組みあげられた機械も、どれほど綿密に計画されたプランも、同じことだ。ときに偶然の一致によって、あるいは悪意ある必然の積み重ねによって、人の予測と対処の間にある針ほどの隙間を縫って、それはやってくる。

 そこは訓練飛行場だった。厳重にセキュリティチェックの重ねられている空港ではなく、あくまで試験飛行のためにしつらえられた、テラ人の占有空間だ。

 当然、そこに設置された管制は、空港にある本式のものではなく、あくまで試験のために仮に組まれたものだった。

 それでもそこには大勢のスタッフが詰めていたし、いくつかのレーダーが備えられていた。たしかにそれらは、空港で運用されているものに比べれば、精度の一段落ちるものではあったが、たとえば地球の各国の空港を見れば、もっと粗雑なつくりのレーダーしか配備されていないところは、いくらでもあった。

 レーダーというものは、近距離ではかなり精密な解析をできるが、離れた場所については距離の分だけ荒くなるものだ。まして空にはつねに大小様々の鳥たちが飛んでいる。ときには風のいたずらで軽量のゴミまで舞っている。そうしたものの一つ一つまですべて拾って警告を上げているのでは、実際問題として、話にならない。あるていど距離の離れた場所の、鳥のようなごく小さな反応については、ノイズとして処理するようになっている。

 その日、管制に響いた警告が遅れたのは、過失か、それとも不幸な偶然か。

 あえていうなら、スタッフの中には、試験飛行の順調なスタートに喜んで興奮気味の者はいたけれど、油断して気を抜いているものは誰ひとりとしていなかった。

 周辺の地上には、飛行禁止区域をあらわす表示はあっても、そこに銃を持った兵士はいない。空中にマーカーはあっても、物理的な障壁はない。

 いままで惑星ヴェド上で、航空機による事故が起きたことはなかった。反対派のトゥトゥがデモを起こしたり、抗議文を寄せたりすることはあっても、彼らが強行的な手段に訴えたことは一度もなかった。


 悪夢のような、という表現は、責任逃れにすぎないだろうか。



   ※  ※  ※



 管制でレーダーを監視していたスタッフが、比較的大きなノイズに違和感を感じて声を上げたのは、システムがそれを危険物と認識して警告を出すよりも、ずっと前のことだった。

「――これ、鳥でしょうか」

 その声の中にかすかな不安の響きを聞きつけた周囲のスタッフは、そろって嫌な予感を覚えて、レーダーサイトを振りかえった。

 どんな小型航空機よりもずっと小さなそのノイズは、たしかに鳥と見えないこともなかった。

 けれど、そう決めつけて楽観するものは、誰ひとりとしていなかった。上空の衛星のうち、彼らの要請で即座にカメラを動かすことの出来たものがすぐ近くにあったのは、この日に彼らに訪れた、数少ない幸運のうちのひとつだった。

 それでも衛星が該当空域のピンポイントの映像を捉え、それを彼らのディスプレイに映し出するまでには、数秒のブランクがあった。

 画面に映ったそれは、青みがかった羽毛をまとう、ひとりのトゥトゥだった。

「――反対派か!?」

 悲鳴が管制を満たした。



  ※  ※  ※



 トゥトゥの飛行速度は速い。個人差は大きいものの、場合によっては水平飛行時で、時速120キロメートルを超える。

 そしてFMAシリーズは、小型機とはいえ、かなりの速度が出る機体だった。それが災いした。

 もし逆に、もっと圧倒的な高速で飛ぶ大型機だったならば、FMA21Xよりもはるかに高性能な機上レーダーを搭載していただろう。

 ここが飛行禁止区域でさえなければ、あるいはいまが着陸動作中でさえなければ、そもそも機体は、トゥトゥにはとても飛べない高度にいるはずだった。

 管制からの警告が機内に飛び込むよりも一瞬早く、エトゥリオルの動体視力は、その青白い影がトゥトゥであることを認識していた。

 同じとき副操縦席の教官の眼には、それはいまだ、ただの白い点としてさえ映っていなかった。

 それがもし逆だったなら、何かが変わっていただろうか。

 もしもエトゥリオルが、優秀ではない訓練生だったなら、とっさにパニックに陥って、何もできなかったかもしれなかった。逆に彼がもっと経験を積んだベテランだったなら、自動衝突回避装置の性能に賭けただろう。

 起こったことは、そのどちらでもなかった。

 エトゥリオルの手は反射的に、自動操縦に割り込んでいた。システムの発するいくつもの警告を即座にカットして、機体に急制動をかけた。

 判断の是非はあえて措こう。それは、見事な手際だった。この日までに何百回というシミュレーションを重ねてきた、彼の努力の結晶とさえいえるかもしれなかった。

 その結果、FMA21Xめがけて突っ込んできたトゥトゥは、機体に衝突することはなかった。風圧に煽られて危なっかしく振りまわされはしたものの、かろうじて体勢を立て直して、離れた地上に降下していった。

 引き換えに、FMA21Xはバランスを失ってきりもみに入った。

 それでも、もし――その日管制に詰めていた地球人たちの何人が、仮定はむなしいと知りながら、同じことを考えただろう。もし機体が着陸に入ったところでなくて、通常の高度だったなら、たとえバランスを崩したとしても、落下までの間に余裕をもって立て直せたはずだった。


 ――悪夢のような一瞬だった。



   ※  ※  ※



 青白いトゥトゥが視界に入ったその瞬間には、エイッティオ=ルル=ウィンニイはもう駆け出していた。次の一呼吸で、彼は空中に舞い上がって、全力で羽ばたいていた。

 彼のはるか前方で、銀色の機体がバランスを崩し、ぐるぐると回りながら、墜落を始める。その機体から、脱出装置によってふたつの操縦席が射出されるようすを、エイッティオ=ルル=ウィンニイの眼はとらえていた。そのうちのひとつが、すばやくパラシュートを展開するのも。

 そのとき、エイッティオ=ルル=ウィンニイは、何も考えていなかった。きりもみしながら落ちていく機体に、わずかでも接触したら自分の命はないだろうことも、自分が飛んで行ったところでまず間違いなくなにひとつ間に合わないだろうということも、馬鹿な特攻をかました見知らぬトゥトゥへの怒りも、彼の頭の中には、まるでなかった。

 地上の第三者からみたならば、それは空を切り裂くような見事な飛行だった――トゥトゥのような大きな生き物が出すとは思えない、驚くべき速度だった。けれど彼の主観の中では、信じられないくらいのろのろとしか、弟の姿は近づいてこなかった。

 引き延ばされた視界の中で、エイッティオ=ルル=ウィンニイは見る。パラシュートが彼の弟の翼に絡まって、開ききらないでいるのを。



   ※  ※  ※



 ぐるぐると回る視界の中で、エトゥリオルは自分の体が、完全に空に投げ出されていることを感じた。

 不思議とあまり怖くなかった。頭のどこかが冷静に、非常事態のマニュアルをなぞっていた。脱出機構が正しく働いて、自分の体が自動的に機体から射出されたことも、エトゥリオルは理解していた。それをどこかで、誇らしくさえ思っていたかもしれない――FMA21Xは、いい機体だ。

 ほかの飛行機をまだ知らない彼が、そんなふうに自慢げに思うのも、おかしな話かもしれないのだけれど。

 時間がひどく、間延びして感じられた。

 パラシュートの紐が、自分の翼に絡んだ瞬間にも、エトゥリオルは妙に冷静に、事態を把握した。心のどこかに、苦笑するような思いさえあった。ろくに動きもしないくせに、こんなときに邪魔だけはしてくれる、彼の役立たずの翼。

 絡まった紐を、なんとか手で掴もうとする。体が激しく回転している中では、それはひどく困難なことに思えた。

 間に合わない。

 間延びした思考の中で、彼は思う。死ぬ前に一度だけでも空を飛ぶことができた。僕は、幸運だったのかもしれない。

 青く澄んだ空と、地上の遠景とが、忙しなく入れ替わる。銀色に輝く太陽が眩しい。

 そのときエトゥリオルの視界に、エイッティオ=ルル=ウィンニイの姿が飛び込んだ。

 不思議なことに、エトゥリオルは一瞬、兄の姿に、はっきりと見とれた――高速で回転する視界の中で、そんな余裕があったはずはないというのに。あるいはそれは、彼の錯覚なのかもしれなかった。

 それでも彼は、見たと思った。見事な飛翔だった。がむしゃらに飛んでいるように見えて、わずかの無駄もない、力強く優雅な羽ばたき。

 かつての幼い日々、無心に兄に憧れていたころのことを、エトゥリオルは思い出した。

 ――あんなふうに、僕も、飛びたかった。

 その瞬間、エトゥリオルは初めて、心臓が引き絞られるように、怖いと感じた。

 体じゅうが一瞬で、燃えあがるように熱くなった。耳元で風が轟々と唸っている。間延びしていた時間が、急にもとの流れに戻る。

 ――死にたくない。



   ※  ※  ※



 高速で飛んでいるせいで狭まった視界の中で、エイッティオ=ルル=ウィンニイは、その光景を見た。動かないはずの弟の翼が、大きく二度、羽ばたくところを。

 それは、空を飛ぶにはまったく足りない、不器用な羽ばたきだった。

 けれどその頼りない羽ばたきは、それでもエトゥリオルの姿勢を安定させて回転を止め、落下速度を遅めた。

 視界に映るそうしたものの意味を、エイッティオ=ルル=ウィンニイはほとんど理解していなかった。だからそうした細部のひとつひとつは、彼があとになってから思い返したことだ。

 気がついたときには、地表がすぐ間近だった。

 エイッティオ=ルル=ウィンニイのかぎづめに、弟のパラシュートが引っ掛かっていた。ものすごい力で、彼の体はそれに引っ張られて、バランスを崩した。

 弟の墜落に巻き込まれながら、エイッティオ=ルル=ウィンニイは必死に羽ばたいた。それでも高度を稼ぐまでには至らなかった。

 二人は風に流されながら、飛行場の滑走路に、斜めに突っ込んだ。

 遠くで機体が炎上する轟音が響いていた。

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