火気厳禁

 近所の空き家に「火気厳禁」と書かれた標識があり、それに近づいた人間は皆跡形もなく消えてしまうのだが、それは標識の文字が元は「人気厳禁」だったところに誰か、いや、何かが点を二つ書き足してそうと分からなくしたためであることに気づいている人間はいない。

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