第三百九十三話 『セッティング』
「あ、たしかにやってみたい!けどこの服じゃだめか、水着が必要だね!」
サラは言った!
「水着!それはサービスタイム!」
僕は言った。
「よし、ジュンがいないときにやろう!」
サラは笑って言った。
===
「サラちゃん!この水着とかどうですか!!」
奈緒子が目を輝かせて、水着の画像を見せながらサラに言った。すでにフォルダ分けされていたと思われる。常日頃からどんな服を着たらサラがかわいくなるのか考えているのだろう。
「奈緒子ちゃんまで!!」
サラが突っ込む。
奈緒子はかわいい洋服に目がないのだった。
水着が着たいとなれば行動が速い。
「どれどれ」
僕もその画像を覗こうとする。
奈緒子の努力を拝見しようと思ってのことです!
決していやらしい意味ではありません!!
「ジュンが見るのは禁止です!」
サラはそういって、バッと大の字になり僕の行く手を阻んだ。奈緒子はにこっとわらってすいません!と口を動かした。
「えー・・・」
禁止らしかった。
「まぁ、水着の話はいいとして、これ、魚釣りもできるらしいんだよね」
サラは言う。
これとは『籠手弓矢 - アローガントレット』のことだ。
片手に装着できる握ると矢を放てる機械をサラは手に入れていた。
「ああ、アスカちゃんに聞いたの?」
僕がサラに聞く。
『籠手弓矢 - アローガントレット』の使い手アスカにサラはいろいろ聞いていた。
「そうなのだ、そしてこの紐をつけるといいよと言われてもうセッティングしてある」
サラは僕たちに『籠手弓矢 - アローガントレット』を見せた。そしてそれはカスタマイズしてあり、紐がついていた。それは回転して収納してあり、後に引っ張って対象を回収できる仕組みなのだろう。
「ああ、それはいいね。さすがアスカちゃん。戦闘時にはいらないけど狩りのときはそういうオプションがつけられるって教えてもらったんだね」
僕が言う。
そう、ぼくらとアスカちゃんたちが出会ったのはランク戦での事なのでそのときはみんな戦闘用にカスタマイズしてある。
「ふっふーん。そうなのだ!これでなんでも捕まえられるのだ!鳥でもね!」
ババーンと効果音を出しながらサラは言った。
そう、僕らがセッティングを変えたのは、なれない弓矢では奈緒子ぐらいのスキルがないと鳥を捕獲できないと思ったからだ。
「小さい鳥なら近づいてサラの網でとれるけどその網より大きい鳥は取れないからだね」
僕はサラに言う。
そう、無敵を誇るサラの網も一つだけ弱点があった。
この網に収まるサイズのものでないと捕獲できない。
「そうなの!大きい鳥はこれでガツンといかせていただきます!」
サラはにっこり笑っていった。
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