第三百八十六話 『ID』
「さてさて、アスカちゃんのやつは売ってるかなー」
サラはそう言いながら店を探していた。
「え、わたし?」
遠くから声がした。
「あ、アスカちゃん、サヤカちゃん、エリカちゃん!」
サラが大きな声で言った。
そこには弓道部のチームがいたのだった。
===
「恭子ちゃん・・・じゃなかったサラちゃん!」
弓矢チームのリーダーがぱぁっと顔を明るくしてサラのところへ来て手をつないだ。
「エリカちゃん!久しぶり!」
サラが言う。
そう、僕たちと彼女たちはC級ランク戦で戦った相手なのであった。
「そっか、学校の同級生なんだね」
僕が言う。
恭子というのはサラの本名。
最初に会ったときにオンラインゲームのルールがわかってなくて僕に言っていたのを思い出した。
「あのときは戦闘でサラちゃんをじっくり見れなかったですが、結構そっくりですね!アバターも!」
エリカが言いながら、サラのことをじっと見ている。
そう、彼女は実世界のサラのファンでもあるらしかった。現実世界でも陸上の大会にでて数多くの成果をだしているらしい。
「なにもしてないからね、おにいちゃんが適当にやってくれたんだよ!」
サラが言う。
彼女はお兄さんに勧められてこの『ラスト・オンライン』をやっているらしい。
「お兄様も素敵ですもんね、お兄様はいらっしゃらないんですか?」
エリカがサラに聞く。
エリカはお兄さんの方にもあったことがあるらしかった。
二卵性双生児だからそんなにそっくりじゃないとサラが言っていたのを思い出す。
「そのへんにいると思う!」
サラがにっこり笑っていった。
そう、わざわざサラの分のヘッドセットを用意するほどだとすると、普通にやっていてもおかしくない。そのうち合う機会もあるのなだろうか。
「そのへん!たしかに!」
エリカはサラの冗談に笑った。
「なんであたしの話をしていたの!!」
アスカが二人の話にはいってきた。
ねーさまは私のものなんだぞ!と言わんばかりの勢いだった。
「あ、そうだった!いまね!お料理修業しててね、その第一弾として狩りを覚えてるんだよ!」
サラが言う。
そう、僕たちはサラの料理修行を手伝っているのだった。
「え、お料理!ぜひ私もご一緒したいです!」
エリカがサラに言う。
「あ、いいね!もうちょっと狩りがうまくなったら一緒に強いモンスター狩りに行きたいと思ってたんだよ!」
サラが言う。
サラはかなり大掛かりなモンスターを狩ることを想定しているようだった。
「ドラゴンの肉を手に入れるのが目標だもんね。それはいいね。ぜひ一緒に来てほしい」
僕が言う。
彼女たちは弓のエキスパート一緒に来てくれるなら心強い。
「うれしい!じゃぁID交換して下さい!」
エリカは顔を明るくして言った。これでいつでも連絡が取れるようになった。
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