第三百八十一話 『動かない的』

「簡単なところから行こう!」

僕は弓を構えた。


===

「いくぞ」

僕が弓を準備する。

そして弦をはなして、矢を射る。


ブン


矢が飛んでいく


「ぶー!」

対象となっていた、豚が走って逃げてしまった。

僕の矢はギリギリ豚に当たらなかった。

狙いは良かったと思うのだけどまだ技術が追いつかなかった。


「なんで豚さんにしたの?おいしいから?」

サラが僕に聞いた。

さきほど、難易度が低い相手を狩ると言ったからだった。それよりも実用的な部分がサラには気にかかったようだけど。


「おいしいのもあるけど、難易度が低いからだよ。」

僕がサラに言う。

豚肉と牛肉論争の前にゲットできるかというところがいまの段階では重要だ。なにも取れなければお腹が空いてしまう。


「まず、鳥と違うのは、空と地上ですね」

奈緒子が説明する。

サラは空中の鳥を狙って逃げられてしまった。

それと豚との違いを奈緒子は考えた。


「鳥は上下左右に移動できるけど、豚は左右にしか動かないから、逃げられたとしても予測がしやすいわけだね」

僕は説明した。

その自由度の差は結構ある。

動いていた場合だけど。


「整理しよう狩りの対象の違いは・・・まず移動の自由度。的の大きさ。移動してない時の場所」

僕が説明する。

大きさ、スピード、場所。基本的にはこの3点が大事になってくる。


「基本的には、移動してない大きな的が一番狙いやすいわけですね!」

奈緒子が言う。

自分も移動せず。的も移動せず。地面から狙えるのが一番簡単と言える。それでも十分難しいのが弓矢だけれど。


「普段から、ゆっくり移動してる、豚さんや牛さんが普通に狙いやすいわけね」

サラが言う。

そう、ゆっくり動いて的が大きいから楽なわけだ。


「そう、狩りの定番っぽいうさぎとか、的は小さいし動きも速いから実は難しいよね」

僕が言う。

僕に簡単にできるイメージはなかった。

やるばあいは足止めする罠などが欲しい。


「私もやってみますね!」

奈緒子が弓を構える。

先程の豚は僕が矢を外してしまい逃してしまったので、別の豚を狙っている。狩りで大事なのは一撃で仕留めること、外すと逃げられてしまう。


「いきます!」

奈緒子は矢を放った。


ビュン


奈緒子の放った矢はしっかり豚を捉えた。


「ぶー」

豚は矢を受け、ボンと豚肉に変わった。

このあたりはゲームらしい表現といえる。

最近は合成を楽しむゲームも多いから、わかりやすく素材に変わる。


「おお、豚肉ゲット!今日は美味しいごはんが食べれますよ!」

サラが喜ぶ。

そう、僕たちの目的は、狩りを覚えることサラの料理上達。


「奈緒子すごい!」

僕が奈緒子に言う。

僕は同じことをしようとして、失敗してしまったからだ。


「じゃぁ、次は私だね!」

サラはにっこり笑って弓を構えた


===

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