第二百二十八話『速攻』

「というわけで、一番倒しやすいのから行こう。パワータイプは僕がやるから、サラはスピードタイプをよろしく」

と、僕が言うとサラは屈伸しながら答える。


「りょーかい!りょーかい!ランコちゃん達の分も頑張らせていただきます!」

と、サラが笑った。


「私はお二人をサポートします!」

と奈緒子が言って、僕とサラがよろしく!と微笑んだ。


「よし!戦闘開始だ!」

と再び僕はSSSランクの武器『神の剣 - デュランダル』を構えた。


キィィィィィィンと音がなり、光のエフェクトが『神の剣 - デュランダル』に集まる。


『疾風』


と、僕はいきなりSスキルの遠隔斬撃を発動させた。


すると、バッと『パワーリザードマン』が盾を構える。


「悪いけど、それじゃ防げない・・・」

と、『パワーリザードマン』は盾で『疾風』を防ごうとした。しかし、『疾風』はその盾を真っ二つにして、さらにそのまま『パワーリザードマン』を吹き飛ばした。


そして「99,999」というカウントストップのダメージが表示された。


「すごい・・・」

と奈緒子が言う。


ドカァァァァンという音がなり、さらに激しいエフェクトがおこり、『パワーリザードマン』が消滅した。そう、ランコ、リンコ、レンコをアレだけ苦しめた、『パワーリザードマン』を僕は一瞬で倒した。


「よし、まず一体」

と、僕が言い『神の剣 - デュランダル』を鞘に収める。


そう、ゆっくりの的であれば僕もしっかり狙えるようになってきていたのだ。


こちらの攻撃力を知らない『パワーリザードマン』がこちらをみくびっている間に攻撃できければ、しっかり当てられる、と思っていた。


そして、見事にそれがうまく行った。


彼らが、傘使いのリンコにしたことと同じと言える。

サラだけではなく僕も、少し怒っているのかもしれない・・・と思った。


「とぉぉぉりゃぁぁぁ!」

と、サラが走りだす。


その様子をみて、『スピードリザードマン』が左手の剣を掲げて、サラを向かえうつ。


そう、スピードがあるもの同士の戦いだ。


シンプルなスピード対決になるだろう。

そして、サラは完全に『スピードリザードマン』の斬撃を目で捉えていた。


「そのスピードじゃ私には当たらないよ!!」

と言いながらサラは、『スピードリザードマン』に『雷迅 - ライトニング』をまとわせた『鬼神の籠手』に全力を乗せて、高速で撃ちぬいた。


バンッ!!


と乾いた音が響く。


「はやっ!!」

と、今まで見たことない高速のパンチが、剣を振り上げてできた胸元の隙間に叩きこまれた。


そして、『スピードリザードマン』もわずか一瞬でサラに倒された。


バチィバチィィィィィと、サラの手もとに残った電撃の音がなる。


「よし、これで、大分有利になったかな?」

と、サラが微笑む。


「よし、3:1だ!残るは『エースリザードマン』だけだね!」

と、僕は微笑んだ。

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