第二百二十二話『知能』

「私達も倒したんだからね!!」

とギザギザの変形剣使いのランコが言う。

彼女たちも『リザードマン』三体を倒したようだった。


「勝負は次で決めよう!」

と傘使いのリンコが言った。


僕達はにチームとも『リザードマン』3体を倒して、次のステージに進んだ。


「三回勝負ってことなのかな?」

「そうだね、三回で一番進んでた方、って感じかな」

とサラの質問に、僕が答える。

一回一回の勝敗の合計ではなく、3ステージで一番先に進んでいた方の勝利となるシステムのようだった。


「なるほど、なるほど!盛り上がってまいりました!」

と、サラが言う。


「そうだね!結構ドキドキするね!」

と、僕が素直な感想を言う。

スポーツの大会とかってこんな感じなのだろうか・・・と思う。

「そうですね!とっても楽しいです!」

と、奈緒子も僕に同意して微笑む。


「ふっふふー!負けないんだからね!!」

と、変形剣の使い手ランコが楽しそうに言う。


コートに入る前のスポーツ選手がこんな感じなのかな、と更に思う。


「うむ、まけないぞ!」

と傘使いのリンコも言う。


「うん!まけない!」

と、格闘家のレンコも言う。


そして、僕らは更に進みだす。


「さて、次の敵は何かなー!」

とサラが言う。


すると、敵が三体現れた。


「なるほど、強化パターンか!」

と僕が言う。


「強化パターン?」とサラが聞く。

それに答えるより速く、声が鳴り響く。


「グエェェェェェエ!!」

と言う、聞き馴染みのある鳴き声が聞こえてきた。


「あ、また『リザードマン』だ!」

とサラが言う。


「そう、でも、ただの『リザードマン』じゃない・・・」

と、僕が言う。

そう、ただの『リザードマン』とは色や武器が違う。


「『パワーリザードマン』、『スピードリザードマン』そして・・・『エースリザードマン』だ」

と、傘使いのリンコが言う。


「あー、ファイヤートロールさんみたいなこと?」

とサラが理解する。

そう、全開もトロールが出た後アクティブトロール、ファイヤートロールと変種が登場していた。


「そうそう、そんな感じ・・・ただ・・・」

と僕が言う。


「ただ・・・?」

とサラが僕の方を見て聞き返す。


「『エースリザードマン』が気になるね・・・」

「エース!強そう!」

と僕のつぶやきにサラが言う。


「そう、随分と知能が高そうな感じなんだ・・・」

と僕が言う。


「知能が高そう?」

とサラが言う。


「そう、知能が高いリーダーが、スピードタイプとパワータイプを従えている・・・それはつまり連携を使ってくるということなんだ」

と僕がサラに説明していると、ランコ、リンコ、レンコの方のバトルがスタートした。


「はっははー!みんな!行くんだからね!!」

と変形剣のランコが言う。


「わかった!」と傘使いのリンコ。

「うん」と格闘家のレンコ。


「戦闘開始なんだからね!!」

とランコが言った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る