第3話 街

時刻は朝日が昇ってからちょっとした頃セイはテントの中で目を覚ました。


外に出てセイはテントを片付け始める。焚き火あとも風の魔法でどこかへ飛ばしておきテントをアイテムボックスに片付け終わると再び街へ向けて歩き始めた。


テントを張って野宿した所から三十分、セイは街の門の前に来ていた。

すでに人が何人か門の前で検査を受けているようだ。


列にならび前を見ていると門の上になにか書いてあった。

目を凝らして見てみると・・・


ウルガスの街へようこそ!と。


ウルガスの街か・・・ここには来たことなかったな・・・それに神聖国家リヴァイブからは距離があるな。


神聖国家リヴァイブとはおそらくセイのクラスメートを召喚した国で、ウルガスの街は神聖国家リヴァイブから国3つは離れているロキシア王国の南にある商業都市だ。


うーん、とりあえずここがどの辺かわかっただけでも良かったな。

旅では自分が今いる場所を把握出来ないのが一番怖いしな。


もちろんこれはセイの体験談である。


列にならびはじめて十分もするとセイの番が回ってきた。


街の門には大抵衛兵がたっており、門にある機械にギルドカードか身分証をさし込み、犯罪を犯してないか調べたり、なぜこの街に来たかなど聞かれる。


「身分証かギルドカードはあるか?なければ水晶でしらべてから銀貨1枚払って入ることになるが。」


身分証か、ギルドカードまだ使えるかな?てか、今あれから何年たってんだ?


「これでいいか?」


使えることを祈りセイはアイテムボックスから昔使っていた冒険者ギルドのギルドカードを取り出す。


ランクはEXでギルドで与えられるランクでは一番上のものだ。

したからF.E.D.C.B.A.S.SS.EXになっている。


セイがいたときこの大陸ではEXランクが八人、S以上が70人ほどいた。


衛兵に渡すとなんだこれ?こんなカードの色あったけ?と思われつつカードを専用機械にさし込み犯罪を犯してないか確認をした。


数秒後カードが出てきて衛兵から返される。

ブザーが鳴らなかったようなので問題ないようだな。

まぁ犯罪はしたことないから鳴らないのは当然か。


衛兵はじゃっかん考えていたが特に問題が内容なので気にしないことにしたようだ。


おそらくEXランクなんか見たことがないのだろう。EXランクは一桁しか人数がいないしな。


「この街に来た理由は?」


「旅で寄った。しばらくこの街を拠点にする。」


「あいよ、通っていいよ。」


「そういえば今年って何年だっけ?」


お前何言ってんだ?みたいな顔してる衛兵は親切に教えてくれた。


「今年はロキシア暦1468年だ。」


「そうか、ありがとう。」


セイが異世界にいたときの暦が1458年。


セイが元の世界に帰ってから10年がたっていた。


セイは衛兵に手を降りながら街へと入っていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る