第 二十五話 添い寝
時刻は夕方の鐘がなる頃(地球時間で午後6時)、四人は小鳥の宿の食堂にて食事を食べていた。
今晩の献立はマハマハと言うサバみたいな魚の煮つけとジャガイモのスープ、それと見た目がイチゴ、味がトマトの味がするトゥルマとレタスっぽい野菜のサラダ。
この世界の野菜は地球の物とかなり似ているが味は全然違うので初めて食べたときの合わない感が凄かった。
現にミクさんがイチゴだと思って、トゥルマ食べて頭押さえてる。
甘いイチゴだと思ったらやや酸っぱいトマトの味がするもんなトゥルマ・・・俺も最初頭押さえて「これ、イチゴじゃなくてトマトじゃねぇかぁぁぁぁ!」って叫んだのが懐かしいわ。
「ん、このマハマハの煮つけ美味しいな・・・身が簡単に解れるし、味が染みてて旨いな。」
「ん!こっちのスープも美味しいですね。それに体が暖まります。」
「ごちそうさま、じゃあ俺は先部屋に戻って武器の手入れでもしてるわ。部屋割りは俺とティファニア、クリスとミクさんでいいか?」
「はい」
「うむ」
「わかりました」
セイは食器を返却場に返し自室に戻る。
さてと、武器の手入れするって言ってもアジダハーカは自動で傷とかは直すし防具は火竜の皮鎧は火耐性が高いから使ったが今回だけだろうから布で拭くだけでいいからやることがないな・・・うーん、あっ、とりあえず寝間着に着替えとくか、この服もホコリっぽいし明日の朝洗濯するか。
セイは今着ている普段着を脱ぎ、日本のジャージみたいなのに着替える、これは昔ドワーフのドランと知恵を絞って作ったもので魔物の素材を使っており、それなりに防御力もある寝間着で、いつ戦闘になっても大丈夫にするために作ったもので八人の英雄全員が持っている。色はセイが灰色で他のメンバーは各得意属性の色となっている。
「さて、本格的にすることもないしどうするかな?寝ようと思ってもティファニアが戻ってきてないし部屋に鍵かけるわけにもいかないしな・・・」
そんな事を呟いたいるとティファニアが部屋へと戻ってきた。
「お、ティファニアおかえり。」
「ただいまです。」
「どうする、もう寝るか?それともゲームでもするか?」
ティファニアは少し悩んだ結果寝ると答えた。
ティファニアは鞄から寝間着を取りだし、着替え始める。
「おい、見えてんだよ。せめて隠せよ。」
「見せてるんですよ!」
セイは「はぁ」とため息をついて後ろを向きティファニアが着替えるのを待つ。
セイの後ろではティファニアが着替えてるため、布が刷れる音がし、なかなかエロい。
そんな事を考えてるうちにティファニアが着替え終わり、「こっち向いても大丈夫ですよっ!」と言ったため振り向く。
ティファニアの寝間着は若草色のものでティファニアの髪色と変わらない。
なんで、なんでも緑系で統一するんだ?森が恋しいのか?
たまには違う色のものも見てみたいと思うがティファニアに言っても緑系を買ってきそうなのでセイはドランに会ったら地球の服でもオーダーメイドで作るかと心の中で思うのであった。
「さ、寝るか。ふぁ~あ。ほら、こっちこい、端っこ行くと落ちるから。」
セイはティファニアの腕を引き抱き痩せる。
「ん~、ちょうどいい抱き枕だなこれは。」
「ふぁっ、ちょ、セイさんくすぐったいですよ。」
ティファニアはセイの腕の中で身動ぎその頭から女子特有の甘い臭いが漂ってくる。
「ふふふ。」
「ん?どうした?」
「いや、セイさんが素直になったなと、みんなの前では冷たいのに二人きりの時は優しいんですね。」
「うっ、き、気にするな!」
「もう、意地っ張りなんですから」
そう言ってティファニアはセイの胸元に自分の頬を擦り寄せ、マーキングをするようにしていた。
「セイさん」
「ん?なんだ?」
「今度はセイさんからキスしてくださいよ。今は二人きりなんですから。」
「あ、あぁ、ほら、ちょっと上向け。」
セイはティファニアの唇にそっと自分の唇を被せる。触れた時間は数秒だがティファニアは満足をしたようで、そのまま寝付いてしまった。
セイもティファニアの頭を撫でているうちに眠りにつくのであった。
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